「ビットコイン価格、18年末には2万5000ドルまで回復」 マイニングの損益分岐点が上昇か:米調査会社が強気の予測
米投資調査会社Fundstrat Global Advisorsの共同創設者であるトーマス・リー氏は、ビットコイン市場に対する強気な姿勢を崩していない。リー氏によるとビットコイン価格は2018年末までに2万5000ドルまで回復する可能性があるという。
米投資調査会社Fundstrat Global Advisorsの共同創設者であるトーマス・リー氏は、ビットコイン市場に対する強気な姿勢を崩していない。ビットコイン価格は9月上旬に7000ドル台を下回って以降、6500ドル前後での低調な推移を続けている。だが、リー氏によるとビットコイン価格は2018年末までに2万5000ドルまで回復する可能性があるという。
仮想通貨メディアCrypto Tipsの取材に応じたリー氏は、同社の調査結果ではビットコインのマイニングにおける損益分岐点が18年末までに8000〜9000ドルまで上昇するという。これまでビットコインは損益分岐点の2倍以上の価格で取引される傾向があったことから、年末には2万ドルを超すと予測する。
また、投資家心理について「底値に近付いている時ほど、ネガティブな可能性を信じやすい傾向がある」と指摘。そのため、一度底を抜けたとの認識が広がれば、相場は一気に上向く可能性があるとみる。
ただし、投資家心理の改善と市況の改善のどちらが先行するのかは「鶏が先か、卵が先か」のような難しい議論にもなるため、価格上昇に転じるまでの1つのハードルになるとの認識も示した。
現在の相場環境は弱気すぎる
現状の市況についてリー氏は「ビットコイン価格が200日移動平均線を下回っているため弱気すぎる相場環境になってしまっている」と指摘する。
「ビットコイン価格が200日移動平均線を下回っている時は、半年以内に価格が上昇する確率は50%にとどまる。一方で、200日移動平均線を上回っている時は80%まで上がる」と、200日移動平均線が非常に重要視されており、相場形成に影響していると解説した。
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