学生から人気のない「圧迫面接」、実は2種類ある:面接官はつらいよ(3/4 ページ)
就活では、新卒・中途を問わず面接が必ずあります。面接を受けるのは憂うつだと感じる人は少なくない……どころか嫌なものと思うのが普通です。一方面接をする側、面接官はどんな気持ちなのでしょうか?
(3)圧迫面接がある理由
特に新卒学生から人気がない圧迫面接ですが、実際には2種類あるのです。それは圧迫面接と圧迫じゃないのに圧迫面接と呼ばれる面接です。ふざけているのではなく、実際に今の大学生たちは完全な少子化時代に生まれ、人口が減り続けるわが国の社会では、ほとんど親からすら怒られたことがないという子供が少なくありません。
結果としてプレッシャー耐性は極端に弱く、怒るどころか単に答に窮する質問をしただけで「圧迫を受けた!」と勝手に感じてしまう学生もいるのが実情です。それでもプロ面接官であれば、そうした心情も見抜いて上手に運ぶことが不可能ではありません。さらにプレッシャーをかけても、その後ちゃんとリカバリーできるような高度なコミュニケーション能力があるから取り得る手法です。
そこまでの技量もない単なる素人面接官は「近ごろの若いやつはひ弱になりやがって」と、学生をさらに追い込んだり、「そんな頼りにならない部下はいらない」とばかりに、圧迫面接こそ人を見抜くカギだと信じたりします。その結果がガンガン就活情報掲示板で広められることになります。
結論からいえば、圧迫面接をやったところで、まだ実社会に出ていない学生が、社会人として本当にプレッシャーに耐性が無いかどうかは分かりません。また当然社員教育の持っていき方でどんどん変わっていくものですし、本来の圧迫面接はやはり中途採用の営業や、厳しい職場での採用に限定されるべきでしょう。
関連記事
- カインズの新しい店に将来性を感じた、DIYな理由
ホームセンターの「カインズ」が、ちょっと気になる動きをしている。9月、ららぽーとのなかに新しい店をオープンしたところ、想定以上の客が詰めかけているのだ。どういった店なのかというと……。 - なぜ「スーツみたいな作業着」をつくって、しかも売れているのか
スーツのような作業着「WORK WEAR SUIT(ワークウェアスーツ)」が売れている。製造しているのはアパレルメーカーでもなく、作業着メーカーでもない。水道工事などを行っている会社がつくったわけだが、なぜこのような商品を開発したのか。その狙いを聞いたところ……。 - 今からでも遅くない? 年収200万円と800万円の分かれ道
サラリーマンの給料が減っていく――。このような話を聞くと、不安を感じる人も多いのでは。人口減少などの影響を受け、大幅な経済成長が見込めない中で、私たちはどのように仕事をしていけばいいのか。リクルートでフェローとして活躍された藤原和博さんに聞いた。 - 7割が「課長」になれない中で、5年後も食っていける人物
「いまの時代、7割は課長になれない」と言われているが、ビジネスパーソンはどのように対応すればいいのか。リクルートでフェローを務められ、その後、中学校の校長を務められた藤原和博さんに聞いた。
Copyright (c) INSIGHT NOW! All Rights Reserved.