ワークマン、上半期は20%増益 カジュアルな新業態店で「空前の売れ行き」:メディア戦略が成功
作業服メーカーのワークマンの2018年度上半期は増収増益だった。9月にオープンした新業態店「WORKMAN Plus」が好調で「空前の売り上げを記録した」という。メディアが盛況ぶりを報じたことも売り上げ増の一因だとしている。
作業服販売のワークマンが11月6日発表した2018年4〜9月期の決算(単体)は、売上高が前年同期比10.8%増の288億5000万円、営業利益が21.3%増の55億7100万円、純利益が20.3%増の38億2200万円と増収増益だった。
9月にオープンした、アウトドアやスポーツ向けのPB(プライベートブランド)を展開する新業態店「WORKMAN Plus(ワークマンプラス)」(東京都立川市)が好調だった。特に開店当日は顧客が長蛇の列をなすなど混み合い「空前の売り上げを記録した」という。
盛況ぶりを全国紙などの報道機関が大きく報じたことも好決算に寄与したとし、「メディア戦略の結果、既存店の売り上げ拡大と新たな客層の獲得に大きな成果を上げることができた」としている。
PB商品では、軽量で動きやすい「エアロストレッチカーゴパンツ」、伸縮性に富んだ「透湿レインスーツストレッチ」といった高機能・低価格帯の商品展開に注力し、商品力強化につなげた。作業服では、夏物の猛暑対策商品「空調ファン付き作業服」の売れ行きが堅調だった。
こうした取り組みにより、海外生産地での人件費高騰、原材料費の高騰、円安といった要因によるコスト増を吸収し、増益を実現したとしている。
19年3月期の通期業績予想は、売上高が前年同期比3.3%増の579億1000万円、営業利益が5.4%増の111億8000万円、純利益が4.8%増の82億2000万円のまま据え置く。
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