「Appleショック」、目新しくない悪材料が嫌気された:日本株の下げがきつい(1/2 ページ)
世界的な株安が、再び広がった。きっかけはAppleのiPhone販売不振に伴うハイテク部品の需要減退懸念だが、iPhoneの売り上げ低迷は、目新しい材料というわけではない。
11月13日、世界的な株安が、再び広がった。今回のきっかけは米アップルのスマートフォン「iPhone」の販売不振に伴うハイテク部品の需要減退懸念だ。写真はニューヨーク証券取引所で12日撮影(2018年 ロイター/Brendan McDermid)
[東京 13日 ロイター] - 世界的な株安が、再び広がった。今回のきっかけは米アップル
<大きい業績悪化のマグニチュード>
12日の米株急落は、アイフォーン最新モデル向けの部品を製造する米レーザーセンサーメーカーのルメンタム
アイフォーンの販売不振は、全く新しい材料というわけではない。日本経済新聞は5日、スマートフォンの生産を委託している鴻海(ホンハイ)精密工業(フォックスコン)<2317.TW>と和碩聯合科技(ペガトロン)<4938.TW>に対し、アップルが10月に発売した「アイフォーンXR」の生産ライン増設計画を中止するよう要請したと報道。関連株も売られていた。
市場が驚いたのは、その業績悪化の度合いだ。ルメンタムは、四半期の純売上高予想を4億0500万─4億3000万ドルから3億3500万─3億5500万ドルに、1株利益予想を1.60─1.75ドルから1.15─1.34ドルに下方修正。利益は23─28%と3割近い引き下げとなった。
「業績下方修正のマグニチュードの大きさに、市場にくすぶっていた来年の業績悪化懸念が一気に強まった」(ピクテ投信投資顧問・ストラテジストの田中純平氏)という。
足元の米企業の業績は悪くない。リフィニティブのプロプライエタリー・リサーチによると、米S&P500企業の2018年第3・四半期決算は、前年同期比27.8%の増益となる見通しだ。しかし、市場の視線はもはや来年に向いており、貿易戦争の影響など先行きの業績に対する警戒感が株価を押し下げている。
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