Amazon「サイバーマンデー」、ライブコマース初導入 YouTuberと組みセール品宣伝:Masuoさんら起用
アマゾンジャパンが「サイバーマンデーセール」の詳細を発表。今年は12月7日午後6時〜11日午前1時59分に開催する。インフルエンサーを活用したマーケティング手法「ライブコマース」を初導入し、配信者のファン層の取り込みも図る。
アマゾンジャパンは11月20日、年次セール「サイバーマンデーセール」の詳細を発表した。今年は12月7日午後6時〜11日午前1時59分にかけて開催し、食品、家電、日用品、ゲーム機など数十万点の商品を販売する。インフルエンサーにYouTubeなどのライブ動画で商品を紹介してもらい、視聴者にリアルタイムでの購買を訴求する手法「ライブコマース」を日本法人として初採用し、配信者のファン層の取り込みを図るなど新しい施策も展開する。
セール対象商品は、同社のスマートスピーカー「Echo Spot」、米iRobotの掃除ロボット「Roomba 691」など多岐にわたる。期間中に受注すると年末年始におせち料理を配達するサービスも展開し、76.4(縦)×113.3(横)センチの容器に、キャビアなどの高級食材を所狭しと並べた「Amazon史上最大のおせち」(税込39万円)も販売する。
ライブコマースで新規顧客の獲得目指す
各商品を訴求するライブコマースでは、著名YouTuberのMasuoさんら複数のインフルエンサーと提携。「Amazon Live Channel」と呼ぶPR動画をYouTube・Facebook・Twitterで流してもらい、多くのフォロワーに情報を届ける。Amazonの公式チャンネルでも配信する。
20日に開かれた発表会にはMasuoさん本人が登場し、「Amazon史上最大のおせち」のPR動画を生配信する模様を披露。「このロブスター見て!」などと視聴者に話しかけながら、高級食材をレポートした。
EC(インターネット通販)とライブ配信の組み合わせは中国で大きな効果を上げており、フリマアプリのメルカリが「メルカリチャンネル」として取り入れるなど国内でも広がりを見せている。
アマゾンジャパンは新規顧客の獲得効果も見込んでおり、同社コンシューマーマーケティング統括本部の鈴木浩司本部長は「YouTubeはよく見ているがAmazonは利用していないという層にもセールを利用してもらえれば」と期待を話した。
「体験」もセットで販売、限定商品も充実
今回のセールではこのほか「商品だけでなく体験も届けたい」との観点から、調理用品ブランド「ル・クルーゼ」のアイテムと調理体験イベントをセットにした商品や、親子向けのプログラミング体験チケットなども取り扱う。
サッポロビールのブランデー「甲州20年熟成 700ミリ」を先行販売したり、Amazonが独自企画したゴディバ(GODIVA)のクリスマス向けチョコレートを限定販売したりと、プレミア感を持たせた商品も充実させる。
「Amazonプライム」会員限定で、購入時に「お急ぎ便」でなく「通常配送」を選択すると、1回の注文当たり30円分の「Amazonポイント」がもらえるキャンペーンも開催し、顧客向けの選択肢の拡大と、物流面の負担軽減を図る。
従来に引き続き、カスタマーレビューの星が4つ以上の人気商品を日替わりで安く販売する「特選タイムセール」、セール対象が一定時間ごとに入れ替わる「数量限定タイムセール」なども行っていく。
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