コラム
暴言市長、暴行教師にならないためのハラスメント対策:そんなつもりはなかったのに(2/2 ページ)
明石市泉市長による暴言、町田総合高校教諭による暴力。いずれもこれまでの感覚では暴言市長、暴力教師というレッテル貼りとは異なる背景があるようです。私たちがハラスメント「加害者」にならないためには……。
(3)ハラスメント加害者にならないための研修
私は官公庁や企業といった団体において、ハラスメント研修を何度も行っていますが、最近は「管理職のための」とマクラ言葉をつけたセミナー依頼が増えています。「ハラスメントはやめましょう」という一般職員向けではなく、管理者がハラスメントをしないための具体的方策を伝えますが、市長のような最高権力者であれば当然すぎることながら、教師や企業管理職など批判を受けやすい立場の方々は、くれぐれも注意が必要です。
「そんなつもりはなかった」
「愛のムチ」
「信頼関係・本人のため」
「良かれと思って」
いずれの理由もハラスメント正当化には一切ならないことを認識してもらうのです。
つまり暴言は足を引っ張るためであっても常に録音されるリスクがあること、そうなれば明石市長のように一部を切り取って流布される可能性は十分あります。暴行はどんな事情があっても刑法犯であって、教師だけでなく学生であっても放置してはならないこと。そうした総合的ハラスメント対策を、組織人は自らのリスクとして強く認識しなければなりません。(増沢隆太)
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