どうしても準備が間に合わないときは、仮計算でもいいから出す
仕事などが忙しすぎて、確定申告の準備ができないまま3月15日が近づいてくることもあるだろう。そうしたときは、仮計算でもいいから確定申告をしておくことを勧めたい。
なぜなら、「期限遅れ」の方が、「申告内容の間違い」よりも追徴税が重たくなってしまうからだ。例えば本来50万円の税金の人が、30万円で申告・納税をしていればペナルティーは差額の20万円を基準に計算されるが、まったく申告をしていなければ50万円が追徴税の基準となる。また、前述の通り無申告加算税の方が、過少申告加算税よりも税率が高い。
さらに、いったん期限内に確定申告をし、期限後に自主的に修正申告を行った場合、過少申告加算税が免除となる点も覚えておきたい。無申告加算税の場合は後から自主申告をしたとしても5%の税率で課せられるため、やはり「とにかく期限内にいったん申告をしておく」ことは徹底しておいたほうがいいだろう。
期限内に申告をするために、最も大切なことは日々の取引をきちんと管理しておくことだ。面倒ではあるが会計ソフトへの入力作業や、書類の整理整頓をこまめにしておけば確定申告はスムーズに進む。
平成30年分の確定申告を終えてホッとしている人もいると思うが、ある意味で平成31年分の確定申告の準備も既に始まっている。来年の確定申告シーズンに慌てなくて済むように、あらためて情報や書類の管理を進めておきたい。
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