「うちの会社に来ないか」と誘われた経験がある人は約2割 採用された人・拒否した人の割合は……?:勧誘を機に志望度が上がる人も
21%のビジネスパーソンが、過去3年以内に他社から勧誘されていることがリクルートキャリアの調査で分かった。声を掛けてきた人の属性は「大学時代の友人・知人」(23.1%)が最多だった。果たして、誘われた人はどんな選択をしたのか?
過去3年以内に他社の従業員から「うちの会社に来ないか?」などと勧誘された経験があるビジネスパーソンは21%――。リクルートキャリアの調査でこんな事実が分かった。
声を掛けてきた人との関係性は「大学時代の友人・知人」(23.1%)、「かつての上司や先輩」(16.6%)、「かつての同僚・同期」(13.4%)など。「取引先やパートナー」(8.0%)、「勉強会やセミナーで知り合った友人・知人」(3.1%)から誘われた層も存在した。
勧誘してきた人との接触頻度は「月に2〜3回以上」(23.4%)、「週に1回以上」(18.9%)、「週に2回以上」(12.6%)などで、比較的親しい間柄である場合が多かった。ただ、「今まで会ったことがない」(2.8%)という回答もみられた。
誘われた状況は「飲み会」がトップ
勧誘された状況は「飲み会」が31.7%でトップ。以下、「いきなり連絡が来た」(16.5%)、「友人・知人の職場に訪問した際」(11.1%)、「イベントや勉強会」(7.8%)、「友人・知人の家に訪問した際」(7.1%)と続いた。「Facebook、Twitter、InstagramなどSNSで」(1.5%)という人もいた。
2人に1人が応募
勧誘された結果、選考に応募した人は計54.8%。うち採用された人は26.5%、選考を途中で辞退した人は19.4%、不合格だった人は8.9%。誘いを拒み、選考に進まなかった人は計45.3%(小数点第2位を四捨五入しているため)で、うち「話だけ聞いた」は33.1%、「話も聞かなかった」は5.4%、「その他」は6.8%だった。
誘われた際に前向きに受け取った人からは、「信頼できる友人からの誘いだったので、本当に自分のためを思ってくれていると感じた」「この年で全く職種の違う職場に必要とされるのはうれしかった」「環境を変えるために具体的なアクションを起こすきっかけがつかめなかったので、救いの手が差し伸べられているように感じた」などの声があった。
一方、そうでない人からは「友人との関係が崩れないか心配になった」「紹介だとプレッシャーを感じる」「今の仕事が充実しているので何とも思わなかった」「面白そうな話だが、リスクも当然高いと思った」などの意見が挙がった。
リファラル採用は“予期せぬ応募”につながる?
また調査では、選考に臨んだ人の70.2%が「以前から興味を持っている会社・事業だったわけではない」と答えていることも判明。勧誘を機に関心が沸き、志望度が上がるケースもあるため、リクルートキャリアは「リファラル(縁故)採用は『求職者も予期していなかった応募』へつながる可能性が高く、他の手法では採用できなかった人材へのアプローチに効果的であると考えられる」とコメントしている。
調査は2018年3月23〜30日にかけてインターネット上で実施。正社員・契約社員として働く650人に意見を聞いた。
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