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日本は給料の低い微妙な国になる、これだけの理由古市憲寿VS. ひろゆき(前編)(4/4 ページ)

働き方改革が叫ばれながらも、日本企業の生産性はなかなか上がらない。今後の成長が危ぶまれるポスト平成時代、私たちはどのように働けばいいのだろうか。社会学者の古市憲寿氏と、元2ちゃんねる管理人のひろゆき氏に、これからの「働き方」について語ってもらった。

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日本人は本当に勤勉か?

――日本人の勤勉さは武器にはならないですか?

古市: いくら勤勉でも、高齢化で多くの人の身体機能が落ちていくと、勤勉さもあまり役立たなくなってきませんか。いくら本人が勤勉だと思ったところで、目が悪かったり、思うように体が動かなかったりしたら、その勤勉さって意味がないじゃないですか。だったら少しのメンテナンスで24時間正確に働いてくれるロボットのほうがいいですよね。

ひろゆき: そもそも日本人の勤勉さって、自分自身で考えて働いているわけではなくて、周りの評価に合わせて働いた結果として勤勉に見えているだけなんですよ。みんなが要求するなら、死ぬまで働いてしまう。「お前、特攻して死んでこい」と言われて死ぬのと一緒。そういうのを勤勉と呼ぶわけでしょう。軍隊を輸出するぐらいなら役に立つかもしれないけど、労働としては非効率です。

 労働で何か価値をつくるんだったら、合理的に考えたほうがいい。死にそうなぐらい働くよりも、死なないように十分な睡眠をとって、頭回るようにしてちゃんと仕事したほうがいいわけですけど、日本ではそういう当たり前の合理性が多数派にならない。しっかり睡眠や休暇をとることは、「勤勉」じゃないと受け取られるんですね。

古市: むしろちゃんと睡眠や休暇をとったほうが、年をとってもしっかり働けそうですね。

ひろゆき: 結果重視ならそう考えますよね。でも、日本って過程を重視するじゃないですか。結果が超失敗してても、過程でがんばっているからOKだと。本来は、超絶くそ野郎で全く働かないけど、結果だけは出す人を増やすべきなのに、日本はそれができないんですよ。

後編はこちら

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