2015年7月27日以前の記事
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「就活の靴はスニーカーもOK」 ばんそうこう売上減のリスクを負っても、ジョンソン・エンド・ジョンソンが“スニ活”を推進する理由靴擦れなんてない方がいい(2/3 ページ)

ジョンソン・エンド・ジョンソンが、就職活動でスニーカーの着用を推奨するキャンペーン「#スニ活」を実施している。履き慣れた靴での就活が広まれば「バンドエイド」や「キズパワーパッド」といったばんそうこうの売り上げが減る可能性もあるが、なぜ靴擦れをなくすような取り組みを始めたのか。

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まずは自社でスニーカーを解禁

 しかし、いくら広告でスニーカーを推奨しても「選考に悪影響が出るかもしれない」という不安があれば学生はスニーカーを履かないだろう。浦崎さんたちはまず、自社の人事部に掛け合い、「ジョンソン・エンド・ジョンソンの選考ではスニーカーを着用してもいい」と正式に表明した。当時、人事部の大半はスーツを着て革靴を履いていたが、もともとカジュアルな服装で働く社員が多かったこともあり、企画はすんなりと受け入れられたという。

photo
浦崎さん

 一方で、浦崎さんは「人事部の協力を得るのは、実はハードルが高いと思う」と指摘する。「人事部は社外に対して企業ブランドを打ち出す立場でもある。他社でもうちと同じようにすぐ協力してもらえるわけではないし、『どんなスニーカーでもOK』になるとは限らない」(浦崎さん)。

 そこで、企業や学生がスニ活を始めやすいよう、従来の就活スタイルにスニーカーを取り入れたコーディネートを提案することにした。スニ活の趣旨に賛同した丸井グループの協力を得て、革靴やパンプスに近いデザインのスニーカーやシンプルな白のスニーカーを使った「#スニ活スタイル」を考案。キャンペーンページへの掲載を決めた。


photophoto スニ活スタイルの例(=提供:ジョンソン・エンド・ジョンソン)

photophoto (同上)

 そうして3月末にスニ活を発表すると、就活生やビジネスパーソンから「こんな活動を待っていた!」と多くの反響を呼んだ。Twitterでは、女性が職場でパンプスを履くことを強制されなくてもいいよう訴える「#KuToo」(※)という動きが盛り上がっていたこともあり、スニ活とKuTooのハッシュタグを併用して靴擦れの悩みや靴に関するオフィスマナーへの意見を投稿する人も出てきている。

(※)#KuToo:「就業規則などで女性だけがヒール付きパンプスを履くよう指定されるのはおかしいのではないか」と、従来のオフィスマナーに疑問を投げかけるムーブメント。「#KuToo」のハッシュタグは「#Me Too」「靴」「苦痛」などを組み合わせて作られた。

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