コラム
「ラブライブ!」舞台の沼津 アニメ未登場でも「聖地」にしてしまう驚きの手法とは:「大洗モデル」活用(5/5 ページ)
アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」を用いた静岡県沼津市による「聖地巡礼」が盛り上がりを見せている――。
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2000人以上が沼津市に押し寄せた
つじ写真館は作品の舞台の中心としては描かれていない。にもかかわらず、今や連日ファンが訪れる「聖地」の中心となっている。こうした現象は他の「聖地」であまり見られないことだ。
「ラブライブ!サンシャイン!!」の劇場版作品が19年1月4日から5月にかけて公開され、興行収益が10億円を突破するヒットとなった。全国100館以上の映画館で公開されていたが、「聖地」沼津で上映されている映画館「シネマサンシャイン沼津」では、上映初日に2000人以上のファンが全国から押し寄せた。この日、「Aqours」の声優達による舞台あいさつも沼津が催され、約2600人が集まったという。製作側や声優、そして地域との連携がここでも際立つ格好だ。
沼津市による「ラブライブ!サンシャイン!!」を用いた地域振興は、まだとどまることを知らないのだ。
著者プロフィール
河嶌太郎(かわしま たろう)
1984年生まれ。千葉県市川市出身。早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了。アニメコンテンツなどを用いた地域振興事例の研究に携わる。近年は「週刊朝日」「AERA dot.」「DANRO」「Yahoo!ニュース個人」など雑誌・ウェブで執筆。ふるさと納税、アニメ、ゲーム、IT、鉄道など幅広いテーマを扱う。共著に『コンテンツツーリズム研究〔増補改訂版〕 アニメ・マンガ・ゲームと観光・文化・社会』(福村出版)など。
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