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「おとなのジャンプ酒場」開店! 集英社が仕掛ける「居酒屋ビジネス」の勝算:「レジェンド編集者」揃い踏み(4/5 ページ)
大手出版社の集英社が、「居酒屋」ビジネスを展開している――。7月に新宿・歌舞伎町で「おとなのジャンプ酒場」が開店した。ビジネスとしての勝算はあるのか? 取材で探った。
「コラボメニューはおいしくない」という印象打破に
従来、こうしたマンガやアニメ作品のコラボメニューは、アニメグッズ販売店が運営する喫茶店や、メイド喫茶などを中心に提供されてきた。こういった店は小規模の飲食チェーンが運営することが多く、値段も食べ物で1000円前後、ノンアルコールの飲み物の価格でも500円前後するなど割高感があった。
味で勝負するというよりも、写真映えするような見た目を重視する傾向があり、あくまで雰囲気を楽しむためのものと割り切らざるを得ないケースが経験則的には多かった。こうした背景から、コラボメニューに対して「見た目はすごいけどそれ本当においしいの?」と疑問を抱く人も少なくない。
おとなのジャンプ酒場も、養老乃瀧に続く形で、こうした旧来のコラボメニューの印象打破に一石を投じる動きにもなりそうだ。コラボメニューは食べ飲み放題とは別料金になるが、食べてみる価値はある。
今や『ジャンプ』をはじめとする日本の漫画は世界を席巻する文化だといえる。この高いクリエイティビティーを持つ文化から、日本独自の居酒屋料理という異なるジャンルにも新たな創作性を加えられれば、面白い動きにもなりそうだ。
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