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飲み屋街で24時間営業の本屋さん、支持される理由とは:親子3人でシフト(3/5 ページ)
沖縄で昭和の街並みが残る飲み屋街、那覇市栄町。日付が変わる午前0時ごろ、飲食店が次々と店を閉め始めても、明かりがともり続ける店がある。街の本屋「ブックスおおみね」だ。約30年、家族4人で沖縄の書店で唯一24時間営業を続けている。
コンビニは打撃、でもブックスおおみねの周辺からは撤退した理由
沖縄の書店商業組合によると、街の本屋の生命線は「雑誌と漫画」だという。しかし、似たいような品ぞろえで24時間買えるコンビニは、雑誌と漫画に強かった多くの街の本屋を飲み込んできた。
2019年7月時点で、沖縄にはファミリーマートとローソンで約500店舗ある。さらには同月、セブンイレブンも進出し、今後5年で250店舗まで拡大する予定。これからさらなる激戦が見込まれる。沖縄では20年前、同組合に約60書店が入っていたが、コンビニの影響もあり、19年には約30店舗に減った。そのうち、街の本屋は20店ほどだ。
「ブックスおおみね」にもコンビニの波はやってこなかったのか。
「もちろん、あります。近くにコンビニがあれば、打撃は間違いない。うちの周りにもあったんですが、駐車場が小さかったり、なかったりという店舗だったためか、ここ10年ほどで駐車場付きの広い店舗に移転していきました。栄町は建物が密集していて、道幅も狭いので、大きなコンビニ店が作れないのかもしれません」
実際に、記者がコンビニ店をマッピングしてみたところ、「ブックスおおみね」から半径約340メートル以内にコンビニはなかった。歩くと約500メートルの距離があった。
ブックスおおみねは、徒歩1分の場所に小学校があることも営業が続いている要因だという。「学校で使える文房具や虫取り網、虫かごも販売しています」
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