丸亀製麺の運営会社がオシャレすぎる社員食堂を公開 約400食のメニューを用意した狙い:社員の感性を刺激したい(1/2 ページ)
丸亀製麺を運営するトリドールホールディングスがオフィスを移転。社員食堂を大幅に強化した。オシャレにして約400食のメニューを用意した狙いとは。
大手うどんチェーン「丸亀製麺」などを運営するトリドールホールディングス(HD)は、新オフィスへの移転に伴って社員食堂も大幅に強化した。
トリドールHDの本社は神戸市にあったが、9月1日にオフィスビル「渋谷ソラスタ」(東京都渋谷区)に移転した。新オフィスは同ビルの19階と20階にあり、約350人が働いている。新オフィスにはオランダ発の自由度が高い働き方である「ABW(アクティビティー・ベースド・ワーキング)」の考え方を導入しているが、社員食堂にも工夫を凝らしている。
トリドールジャパンCafe事業部の押立浩二部長は、「『社員の感性を日々刺激する』をテーマにした。メニュー開発のコンセプトは、手作り、作り立て、多国籍、健康志向だ」と解説する。社員食堂は、自分の好きな主菜や副菜を選んでから会計をするシステムだ。
トリドールHDは新オフィスのコンセプトの1つに「社員の感性を刺激する」を挙げている。日本の外食産業を巡る競争環境が厳しくなる中で、新しいビジネスを生み出すためには、社員の感性を高める必要があると考えているからだ。そこで、新オフィス内には、音楽、アート作品、教養を高める本に触れるような場を設けている。社員食堂も、その役割の一部を担うことが期待されている。
社員の感性を刺激するため、約400食のメニューを開発したという。例えば、丸亀製麺の天ぷらで1番人気の「かしわ天」をアレンジした「丸亀製麺のかしわ天のねぎ塩がけ」や、焼き鳥チェーン「とりどーる」の「せせり鬼おろし」をアレンジした「焼き鳥屋とりどーる風せせりおろし(和)」などを提供する。また、社員に幅広い多国籍料理を食べてもらうため、ベトナム料理を意識したパパイアのサラダや、カンボジアのクメール料理を意識したキャベツのサラダなども用意した。丼ものでは「ガパオライス」、麺類では「丸亀製麺の明太釜玉パスタVer」などもある。押立部長は「毎日来ても飽きないようにした」と狙いを語る。メニュー開発には、グループの商品開発担当者も協力したという。
報道陣に公開された社員食堂はとても広々としており、開放感にあふれていた。全体的にオシャレな印象である。社員食堂の隣には、社員の感性を刺激するような本を気軽に手に取れるスペースもあるため、ここでゆっくりと時間を過ごしてもらう意図があるとみられる。
この社員食堂から、どんな新しいビジネスのヒントが生まれるのだろうか。
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