働く時間の25.5%はムダ! 経済損失は年間で
仕事中に「ムダだなあ」と感じたことがある人も多いはず。では、ムダだと感じる時間の割合はどのくらいなのだろうか。現在、法人営業担当をしている人に聞いたところ……。HubSpot Japan調べ。
仕事中に「ムダだなあ」と感じる時間の割合は? 現在、法人営業を担当している人に聞いたところ、加重平均で「働く時間のうち25.5%」であることが、HubSpot Japanの調査で分かった。この「ムダな時間」を金額換算すると、年間約8300億円に(給与所得者の時給2186円×1日の労働時間9.5時間×1カ月の営業日数21日×年間12カ月×法人営業62万人×ムダだと感じる時間25.5%)。
営業に関する業務の中でムダだと感じるものを聞いたところ、「社内会議」(33.9%)がトップ。次いで「社内報告業務」(32.4%)、「キーパーソンとの面会ができず再訪問」(26.6%)、「日々の商談の移動時間」(24%)と続いた。
ビジネスシーンで商品やサービスなどを購入する機会がある経営者・役員・会社員に質問したところ、29.4%が「営業担当者に自社を訪問してほしいとは思わない」と回答。一方で営業担当者の訪問を希望するのは70.6%。訪問を希望する理由として、「顔を見ずの商談には誠意を感じない」(35%)の声が最も多く、以下「営業担当者の顔を見ると安心感がある」(30.1%)など、「明確な理由や合理性があるわけではなく、気持ちの面での理由が大きいことが明らかになった」(HubSpot Japan)
訪問営業をする組織と、訪問営業をしない組織で、商談成約率に違いはあるのだろうか。営業担当者に自身の成約率を聞いたところ、訪問する人は41.6%、訪問しない人は39.6%と、大きな違いはなかった。「物理的な訪問で買い手に『誠意』や『安心感』を与えたとしても、それが成約率を大きく押し上げているわけではないようだ」(同)
インターネットを使った調査で、経営者・役員515人、法人営業担当者515人、ビジネスシーンで商品やサービスの買い手となる経営者・役員・会社員310人が回答した。調査期間は10月18日から24日まで。
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