急な出費も困らない パートやアルバイト、ATMで給与前払い:沖縄の旅行会社が導入
沖縄ツーリストはこのほど、パートやアルバイト従業員を対象に、給与の前払い制度を導入した。利用者は給料日を待たずに、働いた分の現金を受け取れ、急な出費にもすぐにお金を融通できる。
沖縄ツーリスト(OTS)はこのほど、パートやアルバイト従業員を対象に、給与の前払い制度を導入した。給与前払いサービスを提供するキュリカ(東京)と協力。利用者は給料日を待たずに、働いた分の現金を受け取れ、急な出費にもすぐにお金を融通できる。人材確保が厳しさを増す中、OTSは福利厚生の充実を図り、採用を優位に進める狙いだ。
キュリカのサービスは企業の勤怠データと連携しており、利用者は個別に発行された「キュリカカード」を使い、コンビニなどのATMで所定労働時間支給額の5〜8割を引き出せる。1回の利用手数料は税込み440円。
資金移動業登録を受けている信頼性や、既存の勤怠システムと連携することで作業を省力化できる利便性を強みとしており、全国約200社で約10万人が利用。昨年夏から県内で営業を始めている。
OTSは昨年9月、コンビニエンスストアのセブンーイレブンのフランチャイズ店で働く24人を対象に前払い制度を導入。今年1月にはレンタカー事業部の60人にも対象を拡大した。
利用状況の詳細は確認はしていないが、担当者は「採用時に働きやすい条件の一つとして提案でき、会社の魅力につながっていくのではないか」と期待している。
キュリカのサービスは元々、総合人材サービスのヒューマントラスト(東京)が、現場従業員のニーズに応えるために開発したという。
ヒューマントラスト事業推進部の御園竜氏は「多くの企業は時給や労働時間などの数値で他社との差別化を図っているが、収益を勘案すると限界もある。市場のニーズに応えられるサービスとして提案していきたい」と話した。
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