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連休中の新幹線利用、前年の5%程度に 成田エクスプレスは1%にとどまる:外出自粛で移動減少
JRグループ各社は、新幹線などのゴールデンウイーク期間(4月24日〜5月6日)の利用状況を発表。各社とも新幹線の利用は前年の5%程度にとどまった。緊急事態宣言などによって、長距離移動は大きく減少した。
JRグループ各社は5月7日、新幹線などのゴールデンウイーク期間(4月24日〜5月6日)の利用状況を発表した。各社とも新幹線の利用は前年の5%程度にとどまった。緊急事態宣言が出され、観光地がある自治体からの「来ないで」という呼びかけや「オンライン帰省」の推奨もあり、長距離移動をする人が大きく減少した。
JR東日本は、新幹線と特急列車計16区間について、期間中の利用者数が前年の5%となる31万8000人だったと発表(上下計)。前年は約600万人が利用していた。
内訳をみると、東北新幹線は前年の5%、上越新幹線は6%、北陸新幹線は4%、秋田新幹線と山形新幹線はともに3%の利用者数だった。また、特急では総武・成田線(成田エクスプレス)が前年の1%となる3000人の利用にとどまった。空港を利用する人が少なかったことから、直通列車の需要も落ち込んだ。
東海道新幹線を運行するJR東海も、新幹線と在来線特急の利用者が前年の6%となる30万3000人だったと発表。東海道新幹線は29万2000人の利用にとどまり、前年比6%だった。
また、期間中の定期外利用者数(名古屋近郊)も公表。前年と比べて16%の59万2000人だった。
JR西日本では、山陽新幹線が前年比5%、北陸新幹線が3%の利用者数だった。JR九州が運行する九州新幹線は7%、JR北海道が運行する北海道新幹線は3%だった。
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