トップの「N-BOX」も5割減 5月の新車販売、新型コロナの影響大きく:新型「ヤリス」は堅調
5月の国内新車販売は、ホンダの軽自動車「N-BOX」が6カ月連続で首位となったが、前年同月と比べると約5割の減少だった。新型効果で「ヤリス」「フィット」などは堅調だが、売れ筋車種は苦戦している。
5月の国内新車販売は、ホンダの軽自動車「N-BOX」が6カ月連続で首位となったが、前年同月と比べると約5割の減少だった。「ヤリス」「フィット」といった登録車の新型モデルが上位に入ったが、売れ筋の軽自動車は苦戦。全体として、新型コロナウイルス感染拡大による影響が色濃く出ている。
6月4日、日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が速報値を公表した。
「N-BOX」の販売台数は、前年同月比47.6%減の1万1655台。トップを維持しているものの、前年と比べると大幅に販売が落ち込んでいる。
2位はトヨタ自動車が2月に発売した新型「ヤリス」で、1万388台を販売した。3月以降、毎月1万台を突破しており、全体の消費が冷え込む中でも販売をけん引している。
3位もトヨタの新型車「ライズ」で、7916台だった。4位はホンダが2月に全面改良した「フィット」で、10.8%増の7235台だった。5位も新型モデルが人気のトヨタ「カローラ」。10.5%減の6540台を販売した。6位もトヨタの「アルファード」で10.6%増の5750台。2〜6位を登録車が占めた。
軽自動車でN-BOXに次ぐ販売だったダイハツ「ミラ」は全体の7位。43.4%減の4504台にとどまった。8位はスズキの軽自動車「スペーシア」が入ったが、67.2%もの減少幅となり、4392台だった。
9位はトヨタ「シエンタ」。人気車種だが5月は苦戦し、42.7%減の4344台だった。10位には日産自動車が3月に発売した軽自動車「ルークス」が入った。3911台を販売した。
新型効果が大きい車種が上位に入る一方、軽自動車をはじめ、売れ筋車種の多くが前年から大きく販売台数を落としている。今後の受注や納品についても、消費の冷え込みだけでなく、4月以降の生産体制の縮小が影響することも考えられ、見通しは不透明だ。
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