首都圏「住みたい街ランキング」、急落した意外な「超高級住宅地」とは?:大東建託が6万人規模調査(2/2 ページ)
大東建託が「自分の街の住み心地」「住みたい街」首都圏ランキングを発表。定番の街が上位だが、意外な「急落」も。一方でコロナの影響はほとんど無かったという。
「住んでみたい街」では“あの人気エリア”に変動が!?
一方、駅エリア別に見た「住んでみたい街」ランキングでは、1位は「東京都吉祥寺」となった。2位「神奈川県横浜」に3位は「東京都恵比寿」と続き、前年とトップ3が変わらない結果となった。
駅エリア別に見た「住んでみたい街」ランキングトップ20(「いい部屋ネット 街の住みここち ランキング2020<首都圏版>」。2つの近い駅を統合したエリアは「G(グループ)」、3つ以上の場合は「A(エリア)」と表記)
ただ、もう少し下位を見ると世相を反映した変動も。19年の台風騒動でタワーマンションなどへの被害が報道された「東京都二子玉川」「神奈川県武蔵小杉」は、それぞれ6位から13位、11位から20位に下落している。
なるべく多くの街の住民の声を盛り込むために前年とデータを合算している「住み心地」と違い、「住みたい街ランキング」では単年度のデータ同士を純粋に比較している。宗所長は「二子玉川と武蔵小杉は確かに『住みたい街』では顕著に順位が下がっている。一方で(データを分析すると)住み心地への評価はほとんど変わっていない。(住人でなく)周りから見える街のイメージに、あの台風が悪影響を及ぼした」と分析している。
ちなみに、本調査が行われたのは新型コロナによる生活への影響が既に出ていた期間に当たる。在宅勤務の浸透などが住まいの好みに与える影響について、宗所長は「まだはっきり分かっていないが、影響はほとんど見られないのではないか」とみる。
「東日本大震災の時と違い、コロナは場所によるリスクの差がほとんど無い。(在宅勤務が進み)『郊外の人気が高まるのでは』という声も一部で出ているが、そもそもテレワークをしている人は全国で20%程度しかいない」(宗所長)。本アンケートの自由回答欄でも、コロナへの言及はほとんど無かったという。
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