販売半減でも黒字を確保、トヨタの4〜6月 販売回復時期の見通しは?:通期の純利益は7300億円予想
トヨタ自動車の2020年4〜6月期の連結決算は、純利益が前年同期比74.3%減の1588億円だった。新型コロナウイルスの影響で販売台数が半減したが、黒字を確保した。通期の純利益は7300億円の見通し。
トヨタ自動車が8月6日に発表した2020年4〜6月期の連結決算は、純利益が前年同期比74.3%減の1588億円だった。新型コロナウイルスの影響で販売台数が半減したが、黒字を確保した。未定としていた通期の純利益予想も公表し、前期比64.1%減の7300億円としている。
4〜6月期の連結販売台数は前年同期比50.0%減の115万8000台。グループ総販売台数は31.8%減の184万8000台だった。4〜5月に緊急事態宣言が出された日本が約3割減だったほか、北米では約6割ものマイナスだった。販売台数が落ち込んだことから、売上高に当たる営業収益は40.4%減の4兆6007億円、営業利益は98.1%減の139億円だった。
販売台数の減少は、8100億円の減益要因となっており、前年同期の営業利益7406億円を上回る規模だった。一方、原価改善が100億円、諸経費の増減が750億円の増益要因となり、営業利益全体では黒字を確保した。
通期の見通しは、5月に“前提”として公表していた販売台数を上方修正。20万台上乗せし、前期比19.6%減の720万台とした。グループ総販売台数は910万台の見通し。トヨタ・レクサスブランドの販売動向については、第2四半期(7〜9月)が前年同期の約85%、第3四半期(10〜12月)が約95%、第4四半期(21年1〜3月)が約105%と、徐々に回復していくと見込んでいる。
通期の営業収益は前期比19.6%減の24兆円、営業利益は79.2%減の5000億円としており、5月に公表した予想を据え置いた。
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