LINEヘルスケア オンライン診療サービス11月から提供:手数料無料
LINEヘルスケアは、オンライン診療サービス「LINEドクター」の提供を11月から開始すると発表した。医療機関向けに、導入費用や月額費用が無償で利用できるプランの事前受付も開始する。政府は新型コロナウイルス感染拡大を受けオンライン診療の規制を緩和しているが、利用者の導入ハードルの高さなどが課題となっていた。
LINEと医療情報サイトなどを運営するエムスリー(東京都港区)が共同出資するLINEヘルスケア(東京都新宿区)は9月10日、クリニックの検索や予約、診察から決済までを、全てLINE上で行えるオンライン診療サービス「LINEドクター」の提供を11月から開始すると発表した。医療機関向けに、導入費用や月額費用が無償で利用できるプランの事前受付も開始する。
「LINEドクター」は、LINEのビデオ通話を利用して、医師の診察を受ける事ができるオンライン診療サービス。クリニックの検索や予約、診察から決済までを全てLINEアプリ上で行う事ができるという。オンライン診察を利用するための手数料は不要で、診察費や処方箋による薬代、薬の配送料のみで利用することができるという。医療機関向けには、初期費用や月額費用は原則無償の「Basic Plan」から提供を開始する。今後、新機能を盛り込んだ有償のプランも用意する。
厚生労働省は新型コロナウイルス感染拡大を受け、初診からのオンライン診療を特例的に許可しているが、利用者の導入ハードルの高さや、医療機関側の導入コストの負荷などが課題となっていた。同社は「月間8400万人が毎日利用しているLINEで診察ができるため、患者側の導入ハードルを下げられるほか、医療機関も大きな導入コストや運営コストをかけずにオンライン診療サービスを始める事ができる」としている。
同社では2019年12月より、LINEで直接医師に相談できる「健康相談サービス」の提供を開始しているが、具体的な診断や薬の処方などには対応していなかった。オンライン診療の規制緩和を受け、サービス開発を前倒しで進めたという。今後は、特例措置が規定するオンライン服薬指導との連携も予定していて、自宅で医師の診察を受け、薬剤師の服薬指導のもと、処方された薬を自宅で受け取る事ができるようにするという。
同社が提供する健康相談サービスでは8月に、医師が利用者に不適切な対応をしたとして問題になっていた。広報担当者は「今回は別サービスとなるが、医療プラットフォームとしてモニタリング体制を強化し、安心して利用できるサービスを運営したい」と話す。
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