コロナ禍で逆風が続く外食業界。10月からはGoToイートキャンペーンのオンライン予約もスタートする。リサーチ会社のクロス・マーケティング(東京都新宿区)が9月中旬に消費者調査したところ、最近の外食の利用者の割合は6割となった。「店で気になったこと」も聞いたところ、席同士の距離や仕切りなどを気にする人が多い結果になった。
「席同士の距離」気にする人多く
調査は同社が9月15日、全国の20〜69歳の男女1100人にネット上で実施、6月末の同じ調査と比較した。
「直近2週間以内に外食した人」の割合は6割で、6月の前回調査より5ポイント上昇したものの、利用頻度は大きく回復せず横ばい傾向となった。店の内訳をみても、「コーヒーショップ・喫茶店」「ファストフード店」といった個人、少人数で利用されやすい業態が並んだ。「居酒屋」や「バー・バル」など「密」になりがちな店の利用頻度は引き続き低水準となった。
さらに、最近外食した人に「店に行った時に気になったこと」についても質問した(複数回答可)。上位には「席と席との距離や仕切りの有無」(31%)や「店内の席数や配置」(30%)、「店員が常時マスク・フェイスガードを付けているか」(29%)といった具体的な感染対策が並んだ。
逆に「店で飲食する時に心掛けたこと」についても聞いた(複数回答可)。5割の人が「入店時の消毒」を挙げており、他にも「食事中以外はマスクを着用」(41%)などが高い割合になった。外食においても、「新しい生活様式」に倣(なら)った感染対策がある程度消費者に浸透してきたようだ。
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