KDDIとローソン、位置情報で「50%値引き」案内 消費期限が近い弁当など、廃棄ロス削減へ:ポイント還元も
KDDIとローソンが、位置情報や購買情報などに基づき、特典や値引き情報をスマートフォンアプリに配信する実証実験を始める。店舗の廃棄ロス削減も目指す。
KDDIとローソンは9月24日、位置情報や購買情報などに基づき、特典や値引き情報をスマートフォンアプリに配信する実証実験を始めると発表した。顧客のニーズを捉え、施策を打ち、購買に結び付くかを検証する。店舗の廃棄ロス削減も目指す。
「au ID」にひも付く属性情報や位置情報、決済情報などとローソンの購買情報を活用する。9月24日から全国のローソン店舗で、顧客ごとにおすすめ商品や特典をau PAYアプリにプッシュ通知で伝える。例えば、20〜40代の働く女性向けに帰宅途中のタイミングで、来店前におすすめのデザートを案内。購入した人には、Pontaポイントを最大100ポイント還元する。
10月2日からは値引き情報も、店舗周辺の顧客に配信する。例えば、夕方〜夜間を中心に消費期限が近づいた弁当、おにぎり、調理パン、デザートなどを最大50%値引きする情報を、au PAY アプリで告知する。対象店舗は埼玉県内10店舗。
実験期間は、いずれも10月31日までを予定している。
KDDIとローソンは2019年12月、両社の顧客基盤を生かしたマーケティングを推進するため、資本業務提携を結んだ。実証実験の結果を踏まえ、21年度中に全国のローソン店舗へ正式に導入する計画だ。
顧客情報の活用を巡っては、伊藤忠商事、ファミリーマート、NTTドコモ、サイバーエージェントも9月、新会社「データ・ワン」を設立すると発表した。ファミマの購買情報やdポイントクラブ会員の属性情報を基に、顧客ごとに適した広告を、スマートフォンアプリ「ファミペイ」や「dポイントクラブアプリ」などに配信する計画だ。
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