ニュース
ゆうちょ銀行、不正出金で“総点検” 被害総額6000万円、池田社長「少しでも早く公表すべきだった」
ゆうちょ銀行の口座から複数の決済サービスを使った不正出金の被害が相次いでいる問題で、同行の池田憲人社長と田中進副社長が9月24日、記者会見で謝罪した。池田社長が直接指揮するタスクフォースを設置し、セキュリティの確認、利用状況のモニタリングなど10月末まで“総点検”を行う。
ゆうちょ銀行の口座から複数の決済サービスを使った不正出金の被害が相次いでいる問題で、同行の池田憲人社長と田中進副社長が9月24日、記者会見で謝罪した。池田社長が直接指揮するタスクフォースを設置し、即時振替サービス、ゆうちょPay、デビット・プリペイドカード「mijica」などを対象に、セキュリティの確認、利用状況のモニタリングなど10月末まで“総点検”を行う。
ゆうちょ銀行によると、即時振り替えサービスを悪用した不正出金の被害件数は、7社の決済サービスを通じて380件、被害総額は約6000万円(9月24日午後時点、以下同)。また、同行が発行するデビットカード・プリペイドカード「mijica」では、会員間の送金サービスを悪用した被害が54件発生。被害総額は332万2000円という。各サービスは9月16日に一部を除き、チャージ機能を停止している。
同行は24日以降、決済サービスと連携している約500万の顧客に順次メールなどを送り、取引状況を確認するよう促す。即時振り替えサービスの取引状況から疑わしい取引を確認した約600口座に対しては、個別に電話で取引状況に不正がないか確認するという。
池田社長は「少しでも早く公表すべきだった」と謝罪。被害者には全額を補償する方針だ。
関連記事
- ゆうちょ銀行、ずさんな本人確認 なぜ二要素認証の導入が遅れたのか 田中副社長「決済事業者と合意に至らず」
複数の決済サービスを使った不正出金の被害が相次いでいることを受け、ゆうちょ銀行が9月16日に記者会見を開き、被害件数は109件で被害総額は1811万1000円(同日午後時点)と発表した。本人確認で二要素認証を導入していないサービスでは、新規口座の連携と各口座へのチャージを停止している。 - ゆうちょ銀行、自社運営のプリペイドカード「mijica」で不正送金 被害総額332万円
ゆうちょ銀行は9月23日、同行が発行するデビット・プリペイドカード「mijica」で、不正送金の被害が発生したと発表した。被害者数は54人で、被害額は332万2000円(23日時点)。 - ゆうちょ銀行、不正出金で謝罪 被害総額1811万円、6社すべて判明
ゆうちょ銀行の田中進副社長が、決済サービスを使った不正出金の件で謝罪した。2020年に入ってから109件、総額約1811万1000円の被害が確認されたという(16日午後時点)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.