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上場外食企業、売り上げ回復基調に――鬼滅コラボ好調のくら寿司など好調:帝国データバンク調査
上場外食企業の売上高が回復基調。前年同月比の減少幅が縮小傾向に。『鬼滅』コラボ好調のくら寿司など前年比増。
コロナ禍で大打撃を受けた外食企業だが、徐々に回復基調になりつつあるようだ。帝国データバンクの調査によると、外食系の上場企業62社のうち8割強が9月の全店実績で前年同月を下回った。ただ、そのうち大半の企業で減少幅が前月より縮小する結果となった。
かつや運営会社など前年比増
調査は帝国データバンクが外食事業を手掛ける上場企業(もしくは上場グループの中核事業会社)のうち、公式サイトなどで月次売上高を確認できた62社の全店実績について集計した。直営店とフランチャイズ店を合計して出している会社はその合算値、直営店のみの場合はそのデータで集計した。
上場している外食企業62社のうち、9月の全店実績が前年同月を下回ったのは、85.5%に当たる53社。逆に上回ったのは9社で、『鬼滅の刃』コラボキャンペーンが順調だったくら寿司(13.9%増)、かつやを展開するアークランドサービスホールディングス(22.2%増)などだった。
ただ、8・9月で連続して前年同月を下回った50社のうち、減少幅が8月時点(同様に前年同月と比較)よりも縮小したのは9割に当たる45社となった。同様に7・8月を比較した際は、逆に7割強の39社で前月より減少幅が拡大していた。大手の外食企業において、少しずつ回復している結果となった。
GoToイートキャンペーンが始まるなど、コロナ禍で打撃を受けた外食産業の支援が進む一方、キャンペーンの運用では一部混乱も起きている。どこまで回復の起爆剤になるか注目される。
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