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星野リゾート星野佳路代表に聞く マイクロツーリズム成功の秘訣とポストコロナへの施策:「近づけない、集めない」 時代を生き抜く、企業の知恵(3/4 ページ)
コロナ禍でのマイクロツーリズムをはじめとした取り組み、ポストコロナへ向けた展望について、星野リゾートの星野佳路代表に聞いた。
システムに投資して直販を強化
――ポストコロナを見据え、強化をしていくことは?
今回、当社の需要回復が早かった背景には、平時における自社のWebサイトからの年間平均予約比率が60%と高かったことにある。これまでOTAや旅行会社とも連携はしながらも、自社でお客さまを獲得していく仕組みを強化していた。
OTAや旅行会社から送客してもらうことは、手間がかからない一方で、宿泊料の10〜20%の手数料が発生する。自社のWebサイトを強化し誘客をすることは世界的な潮流だ。会員向けの価格などを用意しディスカウントして販売するホテルチェーンも多い一方、星野リゾートでは価格を下げることはしない。価格を下げれば稼働率は上がるものの、その分の収益をとっていくのは非常に難しいからだ。
コロナ禍では、三密回避への対策と「旅へ行って受け入れられるのか?」の不安が、旅行者に二の足を踏ませていた。そういった旅行者を動かすためには、「安心・安全」「お客さま歓迎」「新しい魅力」の発信が重要であり、コストはこちらにかけていくべきだと思っている。
今後は、施設への設備投資だけではなく、システムへの投資が重要となってくる。そのためには資金が必要で、施設が増えたことでスケールメリットが働いている。
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