2015年7月27日以前の記事
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「決める質」を決めるものは何か3つのステップ(2/3 ページ)

「決」の字は、「さんずいへん」に「えぐる」という組み合わせです。これは大雨で川の水が増し、大規模な洪水が起きそうな切迫した状況の中で、堤防の一部を切って水を流し、被害を最小に留めるかどうかを判断することを示しています。そんな心労を伴う「決める」ですが、さて「決める質」を決めるのは何なのでしょう……。

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複数価値の葛藤が生じるほど決めることは苦渋になる

 私たちは何かを決めようとするとき、価値というものを必ず考えています。自分の内には、経済的価値や美的価値、道徳的価値などいろいろな価値軸があり、それらが複雑にからまって価値観全体をつくりあげています。

 決めることが困難になるのは、その物事が複数の価値軸にまたがり、評価が相反するときです。いわゆる「ジレンマ(葛藤)」 「トレードオフ(こちらを立てれば、あちらが立たず)」の問題です。

 例えば、担当製品で天然素材を使うよりプラスチック素材を使うことが安価になるとき、後者に切り替えるのは経済的価値から見れば正しい選択です。しかし、外見のナチュラル感が失われ安っぽくなるのは美的価値のうえでマイナスです。また、地球環境を守るという道徳的価値の観点で正しくありません。

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