就職先はやっぱり有名企業? 22年卒の就活生が重視していること:会社の姿勢
22年春に就職を予定している学生は、就職先を選ぶ際、どのようなことを重視しているのだろうか。
いまの就活生は就職先を選ぶ上で、「有名企業であるかどうか」よりも「SDGsに対する姿勢や取り組み」を重視している――。PRマーケティング事業を行うベイニッチ(東京都港区)が、首都圏の1都3県に在住する2022年春就職予定の就活生550人を対象にした調査で分かった。
就職先企業を選ぶ上で重視した点を質問したところ、最も多かったのは「職場の雰囲気の良さ」(67.1%)、次いで「給与・待遇の良さ」(64.0%)、「仕事内容が魅力的か」(62.2%)と続いた。「SDGsに対する姿勢や取り組み」は17.3%で、前回調査(21卒就活生)の6.4%から10.9ポイントと急上昇。「有名企業であるかどうか」の13.8%を上回った。
「SDGsに対する姿勢や取り組み」と答えた人にその理由を尋ねたところ、「企業の社会的役割を重視したい」(55.8%)、「将来性のある企業だと判断できる」(52.6%)、「コロナ禍で持続可能なビジネスモデルの必要性を実感したから」(40.0%)という結果になった。
また、「SDGsに対する姿勢や取り組み」と回答した人に、企業のSDGsへの取り組みを知ったきっかけを聞いたところ、「会社説明会・インターンシップ」が55.8%と最多だった。以下、「メディア(ニュース・新聞・Webサイトなど)」(47.4%)、「企業CM・企業ホームページ」(44.2%)、「採用ホームページ」(42.1%)と続いた。
同様に、「SDGsに対する姿勢や取り組み」と答えた人に、企業のSDGsへの取り組みが企業選びに影響したか尋ねたところ、「とても影響した」が31.6%、「少し影響した」が53.7%という結果に。
今回の調査で、22卒就活生の約7割は「SDGsについて知っている」と回答。17の目標のうち、最も高い関心を集めているのは「ジェンダー平等の実現」(40.6%)であることが分かった。
「新たな目標に取り組むということは、企業の将来性があると感じた」「社会的に果たす役割は、企業のイメージに直結すると思う」などの声が挙がっており、SDGsへの取り組みが企業イメージに好影響を与えていると就活生は感じているようだ。
アンケートを実施したベイニッチは「調査で明らかになった各目標に対する就活生の関心度を基に、SDGsになぞらえた企業活動の発信をすることが、採用ブランディングにも有用だ」とコメントしている。
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