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ホリエモンが語る「フジテレビ買収騒動の舞台裏」――僕が“あえて”ビッグマウスになった理由堀江流・経営者に必要な『やりきる力』(1/3 ページ)

ホリエモンこと堀江貴文氏が自身で起こした宇宙事業や、過去の失敗エピソードを交えて経営者としてのメッセージを贈った近刊『やりきる力』(学研プラス)の中から「経営者に必要な能力」について語ってもらった。

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 手元のスマホで多くの情報にアクセスでき、YouTube、SNSといったあらゆるツールで手軽に世界へ情報発信ができる。社会の変化に伴い、人生の選択肢は多様になった。さらにコロナ禍で社会の変化は加速している。

 そんななかで自分の中にブレない芯を立て、それを「やりきる」にはどうすべきか。ホリエモンこと堀江貴文氏が自身の経験から経営者に必要な「やりきる力」を語る。

 時間・お金の使い方、人間関係など日常生活に関わる事柄から、退路を断つ、のめり込む、頭を使う、熱中するといったビジネスマインドまで。自身が起こした宇宙事業や、過去の失敗エピソードを交えて経営者としてのメッセージを贈った近刊『やりきる力』(学研プラス)の中から「経営者に必要な能力」について語ってもらった。


堀江貴文(ほりえ・たかふみ)1972年福岡県八女市生まれ。実業家。SNS media&consultingファウンダーおよびロケット開発事業を手掛けるインターステラテクノロジズのファウンダー。現在は宇宙関連事業、作家活動のほか、人気アプリのプロデュースなどの活動を幅広く展開。2019年5月4日にはインターステラテクノロジズ社のロケット「宇宙品質にシフト MOMO3号機(MOMO3号機)」が民間では日本初となる宇宙空間到達に成功した。著書に『やりきる力』(学研プラス)、『非常識に生きる』(小学館集英社プロダクション)など

“あえて”大口を叩(たた)く理由

 僕は自分のことを謙虚で控えめな人間だとは思っていないけれど、大風呂敷のハッタリ屋だと言うつもりもない。けれど、世間からは「堀江貴文は大口ばかり叩いている」「ビッグマウスで、気に入らない」などと、よく言われる。

 宇宙事業を始めた頃は、「民間企業がロケットを打ち上げるなんて、ハッタリにも程がある!」「夢物語で投資家を騙(だま)している!」とまで言われた。憤りよりも、不思議でならなかった。「何で? 全然大げさでもないし、夢なんかじゃないんですけど?」という気持ちだった。

 僕はいつも、確証のある分析と知見をふまえ、勝てる見込み十分のビジネスを行っているつもりだ。スピード感やノリを大事にはしているけれど、怪しいデータや、性急なお金集めには決して与しない。

 僕をビッグマウス呼ばわりしている人たちと僕とでは、きっと見ている景色が違いすぎるのだ。得ている情報のレベルや、思考力の差がありすぎて、目の前に広がっている現実の認識が、まったく別のものになっている。それをすり合わせるのは、至難の業だ。

 著書や公式動画などで、しつこく僕の真意を説いている。僕の取り組みは、一般には理解されづらいかもしれないけれど、正しく理解してもらえたら、多くの人の利益になる。いまより豊かに、面白く生きられる手助けができると信じている。

 だからしつこく、説明を続けていきたい。いまは理解されずとも、大風呂敷のハッタリ屋だと言われても、諦めないで語りかけていくつもりだ。

 僕のやっているビジネスや取り組みに、若い人たちが何かしらの引っ掛かりを感じて、行動してくれるきっかけになればいい。「ホリエモンが言ってた○○っていう事業は、いったい、どんなものだろう?」「ホリエモンがしていた、あの話は、本当だろうか?」と、自分で調べ、学びにつなげてくれるといいと思う。

 その場だけでスルーされるような、理解や共感は要らない。ほんの少しの違和感を、これからの若い世代に、僕は投げ続けている。

 本当なら僕を誤解している人たちを集めて、懇切丁寧に、イチから説明することが大切なのかもしれないが、僕にはそんな暇はない。また全員が、ちゃんと理解してくれるなんてことも、あり得ないだろう。

 メルマガなど情報発信の場で、僕は“あえて”大口を叩(たた)いているのだ。反論や批判は、気にしない。というより、議論は大歓迎だ。僕の投げかけで多くの人が、いまとは違う景色の端っこを感じ、学びや気付きを得てくれるのが願いだ。そういう意味では、大口は僕なりのおせっかいなのかもしれない。


宇宙事業を始めた頃は、「民間企業がロケットを打ち上げるなんて、ハッタリにも程がある!」とまで言われたという(インターステラテクノロジズのリリースより)
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