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新型アクア ヤリスじゃダメなのか?池田直渡「週刊モータージャーナル」(1/6 ページ)

7月19日、トヨタ自動車は新型アクアを発売した。先代(初代)のアクアを振り返ってみれば、これはなかなかに酷(ひど)いものだった。そして、今回のアクアにはもうひとつ大きなトピックがある。それがバイポーラ型バッテリーの採用だ。

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 7月19日、トヨタ自動車は新型アクアを発売した。先代(初代)のアクアを振り返ってみれば、そもそもアクアはプリウスの下のクラスを受け持ち、ハイブリッドのグローバルな普及を目的に販売されていたモデル。輸出名が「プリウスC」であったことからその役割は容易に想像できるだろう。


フルモデルチェンジした新型アクア

 1997年に発売された初代プリウスは、第1世代のライフを通じて、徐々に市民権を獲得し、2003年デビューの第2世代(20型)で、普及が進んだ。続く第3世代では3列シートのプリウスαとこのアクアが追加され、バリエーションが充実していく。ハイブリッドは、隣近所の駐車場にごく普通に見かけるクルマとして浸透していった。

 一方自動車全体のマーケットがどうなっていたかといえば、国内ではリーマンショック以降、国民所得の伸びがピタリと止まってしまったことを受けて、かつてDセグのコロナとプリメーラ、あるいはCセグのカローラとシビックあたりだったファミリーカーの主力は、あれよあれよという間に、ヴィッツやフィットやノートといったBセグメントクラスへと収束していった。

 いや、Bセグメントが全てを引き受けたように書くのはあまり正確ではない。大雑把にいって、Dセグはミニバンに、Cセグが軽とBセグにという具合に、3カテゴリーに分散していったのである。

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