2022年卒の学生が就職活動に使用した金額は、平均で7万2034円(6月12日時点、前年比約1万6000円減)――そんな結果が、リクルートの研究機関「就職みらい研究所」の調査で分かった。項目別でみると、21年卒と比べ最も減少したのは「宿泊費」で、9154円減だった。
20年卒の学生が使用した12万8890円と比べると約4割減少している。同研究所は「新型コロナウイルス感染症の影響によりオンラインでの就職活動が増えたことが原因と考えられる」とした。
22年卒における平均的な就職活動費用の内訳は、交通費が1万7420円(前年比8147円減)、被服費が3万1462円(同2898円減)、宿泊費が1万3313円(同9154円減)、飲食費が6104円(同852円減)などとなっている。21年卒と比べ費用が特に増加したのは、公務員試験対策費の11万6455円(同2万3251円増)だった。
就職活動にかかった平均金額を地域別にみると、北海道・東北は9万2245円、関東は6万5193円、中部は7万6508円、近畿は6万2579円、中国・四国は10万1491円、九州は7万8368円だった。
個別企業の説明会の参加状況を見ると、22年卒は平均19.7社。21年卒と比べて5.1社増加した。面接数は平均10.9社で、21年卒と比べ1.5社増えている。ここ3年間は就職活動にかける時間に大きな変化がないことから、同研究所は「費用負担が少なくなったのにもかかわらず、より多くの企業の選考に参加している様子がうかがえる」とコメントした。学生からも「移動時間とお金がかからないので、選考を受けるか迷っている企業にも積極的に挑戦することができた」といったコメントが寄せられている。
今回の調査は21年6月12〜17日に、インターネット上で実施した。調査対象は、22年卒業予定の大学生および大学院生8736人。
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