日清食品HD、ほぼ全てのセグメントで減益に コロナ禍の反動が理由:2021年度第2四半期の連結決算
日清食品HDは、2021年度第2四半期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比14.1%増の2750億円に到達したものの、減益となった。同社はその理由について「コロナ禍の反動」と説明している。
日清食品ホールディングスは11月5日、2021年度第2四半期(21年4〜9月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比14.1%増の2750億円、営業利益は15.7%%減の268億円、純利益は22.1%減の171億円で増収減益となった。
同社は5月に発表した2021年3月期の連結決算において、営業利益が555億と過去最高益を記録している。今期の決算にて、増収ながら大幅な減益となった理由について同社は「コロナ禍の反動」としており、為替やコロナの影響を差し引いた場合、実質的に増益だとしている。
22年3月期の連結業績予想については、第1四半期の連結決算時の数値を据え置き、売上高5400億円、営業利益425億〜445億円、純利益は310億〜330億円としている。
同社は中長期戦略の達成に向けた今期の主な取り組みとして、「既存事業のキャッシュ創出力強化」「EARTH FOOD CHALLENGE2030」「新規事業の推進」を掲げている。
「既存事業のキャッシュ創出力強化」について、変化する生活環境や多様化する消費者ニーズに合わせた商品展開を通じて顧客層を広げていくとともに、カップヌードルやどん兵衛などの周年商品を訴求していく方針を示した。また、海外事業では引き続き、商品の高付加価値化の推進や価格改定を通して増収増益を目指すとしている。
「EARTH FOOD CHALLENGE2030」については、節水や食品廃棄物の削減を通して資源の有効活用にチャレンジしていく。20年度の実績として、生産過程(日本)における再資源化率は99.6%以上、販売・流通過程(日本)の廃棄物は4割減を達成しているという。
「新規事業の推進」においては、新商品開発はもちろん、テクノロジーを活用したバックオフィス業務改善やデータ分析に基づいた販促活動に力を入れていく。
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