3年間で求人数が“12倍” なぜ今「インサイドセールス・カスタマーサクセス」が人気なのか:右肩上がり
インサイドセールスやカスタマーサクセスの求人が、3年間で約12倍に増加している──パーソルキャリア(千代田区)が行った調査で、このような結果が出た。
インサイドセールスやカスタマーサクセスの求人が、3年間で約12倍に増加している──パーソルキャリア(千代田区)が行った調査で、このような結果が出た。
この調査は、営業の分業体制によって生まれ、需要が伸びているインサイドセールスやカスタマーサクセスを独自に“新しい時代に求められる営業職”と定義して、2019年1月から22年1月の求人数の変化を調べたものだ。
テレワーク可能な求人の割合も増えている。22年1月のインサイドセールスやカスタマーサクセスの求人のうち、テレワークが可能な求人比率は75.1%にのぼった。そうした求人が18.8%にとどまっていた19年1月に比べ、3年間で約4倍となった。
19年当時は、多くの企業でWeb会議システムや電子押印といったシステムの導入が進んでおらず、出社しなければ仕事が円滑に進められない状況だった。新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、顧客と対面しなくても仕事を進められるインサイドセールスやカスタマーサクセスの需要が急増した。その結果、求人数と、テレワーク可能な求人の割合が増加したと考えられる。
ただし、この求人数の増加は一過性のものではないだろう。パーソルキャリアは、「営業組織を改革し、インサイドセールス部門やカスタマーサクセス部門を新設する企業が増えていることや、SaaS系以外の企業でも導入が進んでいる」ことから、今後も“新しい時代に求められる営業職”の求人は増加していくと予想している。
調査はパーソルキャリアが、19年1月1日〜22年1月31日の間に転職サービス「doda」に掲載された求人データをもとに実施した。
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