韓国資本の動画配信サービス「SPOTV NOW」、2022-2023シーズンの英プレミアリーグの放映権獲得
動画配信サービス「SPOTV NOW」を手掛ける韓国ECLAT MEDIA GROUPの日本法人LIVE SPORTS MEDIAが2022-23シーズンのイングランド・プレミアリーグ(EPL)の放映権を獲得したと正式発表した。8月以降、日韓両国で3季にわたって、EPLの全試合を配信する。
動画配信サービス「SPOTV NOW」を手掛ける韓国ECLAT MEDIA GROUPの日本法人LIVE SPORTS MEDIA(LSM、東京都港区)は4月15日、2022-23シーズンのイングランド・プレミアリーグ(EPL)の放映権を獲得したと正式発表した。8月以降、日韓両国で3季にわたって、EPLの全試合を配信する。契約金額などは非公表。同社は放映権獲得を契機に「アジア地域でのビジネスを強化する」としている。
EPLの来シーズン以降の放映権に関しては、同月14日に韓国のスポーツ紙「スポーツソウル日本版」が、同サービスが放映権を獲得したと報じていた。LSMが日本国内におけるEPLの放映権を獲得したのは初めてだという。全試合ではないものの、「ビッグ6」(リバプール、チェルシー、マンチェスターユナイテッド、マンチェスターシティ、アーセナル、トッテナム)の試合を中心に、日本語実況付きで配信する。
同社は放映権獲得の狙いについて「アジア地域でのサービスのプレゼンス向上」と説明。「日本では他サービスと比較しても、まだまだ知名度が低い。サッカーファンに満足してもらえるようなコンテンツを配信していきたい」としている。
今季までの放映権を持つDAZNは、EPLの情報番組「Premier League FREAKS」を配信中。解説者らによる各試合の分析がユーザーから好評だ。LSMの担当者はそうした情報番組の制作についても「前向きに検討したい」と回答している。
親会社は2004年設立の韓国企業
親会社のECLAT MEDIA GROUPは04年設立の韓国企業。韓国では動画配信に加え、スポーツ専門チャンネル「SPOTV」の放送事業も手掛けている。現在は日韓両国だけでなく、東南アジア諸国などアジア14カ国で事業を展開している。韓国では独ブンデスリーガなど他のサッカーリーグの試合も配信しているという。
SPOTV NOWは、サブスク型の動画配信サービス。ユーザー数は「非開示」としている。目玉コンテンツとして野球のメジャーリーグ(MLB)も配信中。EPLとMLBは月額1300円だが、Wリーグ(女子バスケ)、ホッケー女子リーグ、Fリーグ女子など日本国内の女子トップリーグの試合は会員登録することで、無料で視聴できるようにしている。
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