独アウディ、「Q5」シリーズの6車種・1万台リコール 防水性不十分、制御システムがショートの恐れ
独アウディの日本法人が、国土交通省に「Q5」シリーズ6車種、計1万台のリコール届出を提出した。翌11日からリコールを始める。発表資料によると、後部座席(リアシート)などの防水性能が低く、座席下の制御システムがショートする恐れがあるという。
独フォルクスワーゲングループ傘下のアウディの日本法人は5月10日、国土交通省に「Q5」シリーズ6車種、計1万台のリコール届出を提出した。翌11日からリコールを始める。国交省の発表資料によると、後部座席(リアシート)などの防水性能が低く、液体をこぼしたり、降雨時に水たまりなどを走行したりした際、座席下の制御システムがショートする恐れがあるという。同社は防水性を高める措置などを施し、改善する方針。
対象は2017年8月3日から22年3月4日までに輸入された6車種、1万869台。主な内訳は「Q5 40TDIq」(3725台)、「Q5 45Tq」(2887台)、「Q5 40TDIq」(1970台)など。いずれも防水性が不十分なことで、リアシート下の車体を制御する「データバスダイアグノシスインターフェース」というシステムに水分が浸透。システムがショートし、警告灯が点灯するとともに、エンジンが出力を抑える「緊急走行モード」に入ったり、ハンドルのアシスト力が減少したりする恐れがある。
同社はリコール対象の全車両のデータバスダイアグノシスインターフェースに、保護カバーを取り付ける。一部車両には、防水性を高めるため、シーリングを塗布するほか、すでにショートしていた場合は交換する方針だ。ユーザーにはメールでの通知や公式Webサイトへの掲載などで、リコール情報の情報発信に努める。
発表時点での不具合件数は0件で、不具合を原因とした事故も発生していないという。ドイツ本国からの報告で発覚した。対象車種の詳細は国交省の公式Webサイトでも公開している。
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