小中学生のタブレット・PC利用9割に オンライン授業で大幅増:前年から3倍増
NTTドコモのモバイル社会研究所は、小中学生のタブレット・パソコンの利用状況について調査した。小中学生のタブレット・パソコンの利用率はどの学年でも9割程度に伸び、前年から3倍程度増えていることが明らかになった。
仕事に役立つ調査データ:
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NTTドコモのモバイル社会研究所は、小中学生のタブレット・パソコンの利用状況について調査した。小中学生のタブレット・パソコンの利用率はどの学年でも9割程度に伸び、前年から3倍程度増えていることが明らかになった。
まず「学校から貸与されたタブレット・パソコンの利用率」について調べた。その結果、2020年ではどの学年も学校から貸与されたタブレット・パソコンの利用率は10%未満だったが、21年には半数以上が貸与による利用を始めていた。
利用増となった背景には、文部科学省が19年に掲げた、児童生徒1人につき1台の端末を整備する「GIGAスクール構想」や、コロナ禍におけるオンライン授業の普及がある。国の政策や社会情勢が、小中学生への端末普及を急速に後押しした状況が、結果に反映された形だ。
家庭で所有するタブレット・パソコンの利用率
次に、「家庭で所有するタブレット・パソコンの利用率」を調べたところ、「タブレット」「パソコン」「タブレット・パソコン」のいずれの項目も、前年に比べて大幅に増加していた。
利用率はすべての学年で9割に迫る
最後に、学校からの貸与や家庭での所有を問わず、小中学生のタブレット・パソコンの利用率を見た。結果は「タブレット・パソコンのいずれかを利用している」子どもは全ての学年で9割近くに上っており、前年と比較すると3倍程度増加していることが分かった。
モバイル社会研究所は「多くの小中学生が利用するようになったタブレット・パソコンによって、どのようにスキルが向上し、オンライン学習がどこまで利用されているかを今後、分析していきたい」としている。
調査は21年11月に同研究所が「親と子の調査」として実施。対象は関東1都6県の小中学生とその親。有効回答数は500件。
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