味の素“シンプルすぎる”レシピ 10年前に開発したメニューがいま大人気の訳:ド直球なネーミングにも好感(1/2 ページ)
味の素が開発したレシピが「シンプルすぎる」と大きな話題を呼んでいる。豚ひき肉のかたまりをマヨネーズで味付けし、そのまま焼くだけ――。Webサイトにアクセスが集中し、一時パンクするほどの注目を集めたレシピは、2010年に開発したもの。なぜいま、反響を呼んでいるのか。開発した経緯などを担当者に聞いた。
大手食品メーカーの味の素が開発したレシピが「シンプルすぎる」と大きな話題を呼んでいる。豚ひき肉のかたまりをマヨネーズで味付けし、そのまま焼くだけ――。その名も「豚ひき肉かたまり焼き」。Webサイトにアクセスが集中し、一時パンクするほどの注目を集めたレシピは、2010年に開発したもの。なぜいま、反響を呼んでいるのか。開発した経緯などを担当者に聞いた。
話題の発端となったのは、Twitterの投稿。10分で完成する手軽さに、「感動した」と投稿した一般ユーザーの発信は、「豚ひき肉かたまり焼き」というストレートなレシピ名とともに、広く拡散。「そのまますぎる」「料理初心者でもこれなら失敗しない」など、驚きや共感の声が多く集まった。
担当者によると、レシピを開発したのは2010年。当時、同社のレシピサイト「レシピ大百科」のフリーワード検索で「作り置き」「簡単」といったキーワードが多く検索されていたという。一方で、キーワードに当てはまるレシピが少なかったことから、需要に合わせたレシピを拡充。今回話題となった「豚ひき肉かたまり焼き」も、そのレシピの一つだったという。
働く層に理想のレシピをヒアリング
レシピ開発にあたり、同社は、働きながら料理を作っている層を対象に、ヒアリングを実施。「夕方の帰宅後、20〜30分以内で献立を作りたい」「何も考えなくてもメインの一品で野菜と肉がある程度バランスがとれるようにしたい」――などといった声が集まった。これをもとに、簡単にできる作り置きの一品として開発した。
味付けはマヨネーズのみ。トレーの上で片栗粉と一緒にこねるだけ。フライパンに入れた後は、中火で4〜5分焼き、裏返してさらに3〜4分焼く。裏返すとき以外はあまり触らずに焼くことで、ポロポロにならず肉のジューシーさを味わうことができるという。
今回の反響に、担当者は「レシピの潔さ、すがすがしさが話題につながったと考えています。簡単・シンプル、だけどおいしい、というレシピをもっと積極的に届けたいと思いました」と話す。
関連記事
- 正座で軟禁・盗撮しSNSに投稿…「カスハラ」の深刻な実態と従業員の「怒りの声」
客が悪質なクレームを店側に突き付ける「カスタマーハラスメント」(カスハラ)が深刻度を増している。暴力行為、土下座の強要、無断撮影しSNSに投稿――。度が過ぎた行為に、現場は苦悩を募らせる。体調不良や離職にもつながりかねないカスハラ被害に、有効な手立てはあるのか。鉄道や航空、輸送などの現場で働く人が集い、カスハラの実態と対策について話し合った。 - 「イケアのサメ」に「ニトリのネコ」家具大手ぬいぐるみ なぜ人気?
「イケアのサメ」に「ニトリのネコ」――。大手家具メーカーの”看板商品”とも言えるぬいぐるみの人気のわけを探る。 - 忘れ物にメッセージを添えて返送 JR岡山駅の“神対応”に共感広がる
乗客の忘れ物にメッセージカードを添えて送り返すJR岡山駅の取り組みが「心あたたまる」とTwitterで反響を呼んでいる。乗車券と同じデザインのカードには、岡山弁で「また、おいでぇ」と赤いスタンプが押印。受け取った大学院生の投稿から共感が広まった今回の取り組みは、一体どのような経緯から始まったのだろうか。 - 1億DLを突破 オードリー・タン氏も認める詐欺電話・SMS防止アプリ「Whoscall」とは?
詐欺SMSや迷惑電話を未然に防ぐ台湾発のアプリ「Whoscall」が世界でユーザーを拡大させている。台湾では2人に1人が利用し、全世界のダウンロード数は1億に達する。デジタル担当大臣のオードリー・タン氏も評価するというアプリは、一体どのようにしてうまれたのか。 - “ジョジョ立ち”マネキンが脚光 洋服の青山、お堅いイメージ脱する戦略とは?
大手紳士服店の「洋服の青山」がスーツを扱う“お堅い企業”からイメージチェンジを図っている。躍動感あふれるマネキンをショーウィンドウに展示して話題を集めているほか、ツイッターの公式アカウントは直近2年でフォロワー数を20万人以上増やしている。一体、どのような戦略を取っているのか。担当者に話を聞いた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.