外国人観光客の受け入れ、沖縄はいつから? 「再開しても赤字」 海外路線めど立たず:コロナ前を見込めない
訪日外国人観光客の受け入れが10日から始まるが、那覇発着の海外路線の再開のめどは立っていない。理由は……。
訪日外国人観光客の受け入れが10日から始まるが、那覇発着の海外路線の再開のめどは立っていない。国内への入国者数は1日当たり2万人の上限があるため、航空各社は、新型コロナウイルス感染拡大前と同水準の収入が見込めないとみる。保安検査の使用料や人件費、燃料費の高騰でコストがコロナ前の2019年比の倍以上になるとして、再開には慎重だ。ただ、政府は6月中に那覇空港国際線を再開する方針を示しており、関係機関は受け入れ準備を進めている。(政経部・又吉朝香)
【航空各社】再開しても赤字
国際線航空会社16社で構成する「那覇空港国際線航空会社連絡会」の担当者は「国際線の再開時期は、各社とも見通せていない」と話す。
政府の方針を受け、各社とも問い合わせが増えているが、運航時間の制約や1便当たりの人数制限があれば、利益が確保できない可能性がある。空港内の検疫体制や人手不足の不安もあり、課題は山積みという。
担当者は「再開してもしばらく赤字が続く。行政には再開にかかる経費の助成をしてほしい」と求めた。
【那覇検疫所・空港ビル】急ピッチで検査態勢
那覇検疫所は国が1日に示した水際対策のガイドラインを基に6月中に那覇空港の訪日観光客受け入れ態勢を整えられるよう、急ピッチで準備を進めている。
入国者のPCR検査陰性証明書などを確認するための書類検査や抗原検査場の場所、導線を確保するため、那覇空港ビルディング(NABCO)と調整している。羽田など他の空港を経由してきた外国客がいた場合は、すでに他の空港で検疫を受けているため、書類検査などは行わない。
NABCOは国際線の警備員の確保や土産品店の開店に向けて調整している。担当者は「いつでも再開できるように各社に声かけはしているが、詳細な開催時期が分からず困っている」と話した。
【旅行社】直行便は9〜10月
旅行社は、訪日観光客の受け入れ責任者として10日から、入国手続きで必要な厚生労働省の入国者健康確認システムへの申請ができるようになる。県内のある大手旅行社の担当者は、9〜10月には直行便が再開するとみて「手続きやパッケージツアーの準備を急ぎたい」と話した。
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