パソナの淡路島移転計画はどうなっている? 家族で引っ越した社員が語ったリアルな日常:長浜淳之介のトレンドアンテナ(1/5 ページ)
パソナが着々と社員の淡路島移住を進めている。実際に働いている社員はどういったことを考えているのか。現地で増えている商業施設の状況も取材した。
パソナグループが淡路島で取り組む、地方創生事業が加速している。
南部靖之代表が2020年9月、新型コロナウイルス感染症の影響でテレワークが広がる中、のどかなリゾート地でテレワークを行うワーケーションを提案。東京・大手町にある本社機能の一部を、兵庫県の淡路島に移転する計画を発表した。
社員約1200人の移住が予定されていて、着々と進んでいる。22年4月までに約350人が実際に移住したという。
パソナでは、社員を受け入れるオフィス棟、社宅を淡路島北部の淡路市を中心に増設している。社員がリラックスした雰囲気で働ける環境が、淡路島では実現されているとのことだ。
そればかりではなく、パソナは淡路島での雇用創出を目指して、物販・レストランなどの観光施設を島内に次々にオープン。主に京阪神からのマイクロツーリズム(近所旅行)需要を喚起している。関西随一の高級住宅地・芦屋のマダムが集まるフレンチレストランもある。
特に、播磨灘に臨む西海岸は山が海に迫る地形が続き、人口のまばらな地域で未開拓の山林が広がっていた。しかし、海沿いを南北に走る県道31号線は、「淡路サンセットライン」と呼ばれ、海に夕陽が落ちる風景の雄大さが評判だ。パソナはこの西海岸に面した絶好のドライブコースに、次々と海が見えるレストランをはじめとする商業施設をオープン。にぎわいをつくり出している。
「近年は、弊社以外にも淡路島を盛り上げてくれる仲間が増えて、頼もしく思える」とパソナグループ関西・淡路広報部長の佐藤晃氏は、島の再生を目指すレストランやホテルを造る動きが、他の企業にも広がってきたという手応えを感じている。
パソナの淡路島活性化事業は、どこまで進捗したかをレポートする。
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