売上高1兆円以上の企業、社長の報酬はいくら?:昨対比で約14%増(2/2 ページ)
デロイト トーマツ グループは、日本企業における役員報酬の水準などを調べた「役員報酬サーベイ(2022年度版)」を実施。売上高1兆円以上の企業におけるCEO、社長の報酬総額の中央値は1億1224万円だった。
インセンティブ報酬を導入している割合は
短期インセンティブ報酬を導入している企業の割合は74.0%(831社)で、21年の72.9%から1.1ポイント増加した。短期インセンティブ報酬の種類は21年に引き続き「損金不算入型の賞与」を導入している企業が最も多く、導入企業の50.5%(420社)を占めている。「損金不算入型の賞与」を採用する背景には設計の自由度が高いことに加え、他の損金算入スキームでは要件が厳しく、採用しづらいことが考えられるという。
株式関連報酬(長期インセンティブ報酬)を導入している企業の割合は75.5%(848社)で、今後導入予定の企業も合わせると87.6%(984社)だった。株式関連報酬の種類は「譲渡制限付株式(リストリクテッド・ストック)」が最も多く、31.3%(352社)となった。
また、現在株式関連報酬を導入していない会社、および現在既に何らかの株式関連報酬を導入している会社のいずれも、今後導入を予定している報酬の種類は、「譲渡制限付株式(リストリクテッド・ストック)」が最も多く、引き続き譲渡制限付株式の導入が進むことが見込まれる。
女性取締役、外国籍取締役の登用は増加
取締役として女性取締役あるいは外国籍取締役を登用している企業は61.6%と21年より9.5ポイント増加。女性取締役のみ1人以上存在する企業は54.3%と21年より10.0ポイント増加、外国籍取締役のみ1人以上存在する企業は2.0%で同1.1ポイント減少、女性取締役と外国籍取締役の両方が存在している企業は5.3%で同0.7ポイント増加した。
「多様性のある取締役人材の確保といった趣旨においては、現状増加傾向にあるものの、さらなる増員検討の余地がある」(同社)としている。
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