マッチングアプリ「Tinder」 急増しているロマンス詐欺に注意喚起(1/2 ページ)
Tinder Japanは10月26日〜11月16日に、近年オンライン上で急増しているロマンス詐欺の啓発・注意喚起キャンペーンを実施した。
ソーシャル系マッチングアプリ「Tinder」を運営するTinder Japan(東京都港区)は10月26日〜11月16日に、近年オンライン上で急増しているロマンス詐欺の啓発・注意喚起キャンペーンを実施した。
ロマンス詐欺とは、SNSやマッチングアプリなどで出会った相手を言葉巧みに騙(だま)し、恋愛感情や親近感を抱かせ金銭を送金させる特殊詐欺の一種だ。キャンペーン期間中は、Tinder のアプリを開くと「ロマンス詐欺から身を守るために」という画面を表示させ、具体的な事例と対策やTinderの安全対策機能の詳細ページヘの閲覧を促した。
同社が、18歳から25歳の男女1000人を対象に8月に実施した調査によると、44%の人がマッチングアプリの利用経験があると回答した。オンライン上で誰もが簡単に出会えるようになった一方、実際に相手と会わない状態での交流が続くこともあるため、その特性を悪用した詐欺の事例が急増しているという。
米連邦取引委員会によると、米国では17年のロマンス詐欺による被害額が8700万ドルに対し、21年には5億4700万ドルと6倍以上に増加している。日本でも増加傾向にあり、相手が外国籍の場合も多いことから「国際ロマンス詐欺」とも呼ばれニュースなどで目にする機会も増えた。
早稲田大学国際教養学部で「恋愛学」の講義を担当する森川友義教授は、「ロマンス詐欺の根底にあるのは恋愛感情。会うのを避けられる、金銭面で頼りにされるのは恋愛ではない。恋愛とは何かをきちんと、冷静に、理解していれば、被害に遭う可能性は低いはず」と話す。
Tinderでは、多様な安全対策機能を開発しアプリに搭載した。メッセージのやりとりをする中で、不快な思いや不審な行為に遭った場合にその行為を報告できる「報告機能」を設置している。
「ビデオ通話」では、メッセージのやりとりだけでは分からなかった雰囲気や人柄を知るきっかけを作った。また、不適切な事柄やガイドラインに反する行為が起きた時に、会話終了後ビデオ通話画面からTinderに違反報告することができるようにしている。
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