丸亀製麺の「鈴鹿店」がオープン 環境に配慮した店の特徴は?:「天かす絞り機」を導入
丸亀製麺を運営するトリドールホールディングス(HD)は1月18日、国内外食企業初となる「ZEB」認証を取得した店舗「丸亀製麺 鈴鹿店」をグランドオープンする。
大手うどんチェーン「丸亀製麺」などを運営するトリドールホールディングス(HD)は1月18日、国内外食企業初となる「ZEB」認証を取得した店舗「丸亀製麺 鈴鹿店」をグランドオープンする。
ZEBとは、快適な室内環境を保ちながら、高断熱化、日射遮へい、自然エネルギー利用、高効率設備などによる省エネと、太陽光発電などによる創エネにより、年間で消費する一次エネルギー消費量がゼロ、あるいは、おおむねゼロとなる建築物のこと。削減率の達成状況に応じて、ZEB(100%以上)、Nearly ZEB(75%以上)、ZEB Ready(50%以上)、ZEB Oriented(建物の用途により30または40%以上)に分けられる。
達成状況は国交省の指針に基づく第三者認証が必要で、丸亀製麺 鈴鹿店は2022年12月にZEBの認証を取得した。
高性能窓の採用など外皮性能(外皮:建物の内部と外部を隔てる境界部分)を強化したうえで、高効率空調機器として電気式ヒートポンプと全熱交換器を採用。給湯にも電気式ヒートポンプ給湯器を採用し、制御機能付LED照明とすることで、徹底的に建物の省エネを図り、太陽光発電パネルを屋根、庇、カーポートに設置した。基準値と比較して設計値で一次エネルギー消費量を106%削減し、国内飲食企業初のZEB(BEI=-0.06)を達成したという。
飲食店舗では空調などで多くのエネルギーを消費しているが、トリドールHDでは店舗の快適さと商品の品質を維持したうえで、エネルギーを大幅に削減するZEB化を達成することで二律両立を実現し、グローバル企業としてさらなる飛躍を遂げられると考えている。
鈴鹿店では、店舗で集めた廃食油をCO2の大幅削減が期待されている次世代航空燃料「SAF(Sustainable Aviation Fuel)」に活用するほか、天かす1キロから約400グラムの油を抽出し、揚げ油として再利用可能な「天かす絞り機」を導入している。
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