「ショップ削減が目的ではない」 ドコモが「オンライン窓口」を始める真の狙い:リアル店舗縮小は必至(2/3 ページ)
NTTドコモが、ドコモショップのサービスをオンラインで提供する「ドコモのオンライン窓口」を発表した。「ショップ削減のためではない」とのことだが、実際はどうなのか――。
オンライン手続きサポートは接客方法によって受付時間が異なる。ビデオ通話は午前10時から午後7時、チャットは午前9時から午後8時、AIチャットボットは24時間対応する。スマートフォン、タブレット、パソコンから受け付け、利用料は無料だ。
一方、オンライン来店の利用は予約制としている。利用者はドコモのWebサイトにあるドコモショップの店舗ページから希望のショップを選び、オンライン来店の予約を行う。希望時間を選択して予約が完了すると、ビデオ通話用のURLが事前に利用者のもとにメールで届き、予約時間にスマートフォン、タブレット、パソコンからアクセスする、という仕組みだ。
オンライン来店のビデオ通話では、ドコモショップのスタッフが店頭と同じように、カタログなどを画面に表示しながら相談から各種申し込みまで対応する。スタッフは顔出し、またはアバターで対応する。ユーザーは自分の顔を出すか出さないかを選べるが、本人確認が必要なタイミングでは端末のカメラをオンにし、本人確認書類を提示することが必要な場合もある。なお、受付時間はドコモショップの営業時間に準じ、利用料は無料だ。
「ショップ削減のためではない」
NTTドコモオンラインCX部長の岡慎太郎氏は、このオンライン窓口をユーザの「利便性向上を図るため」と強調した。2022年夏頃、社長の井伊基之氏はドコモショップを3割削減する方針を明らかにしたが、それとは別の狙いから始めるものだという。
実はドコモは、コロナ禍でドコモショップに来店するのが難しかった状況を受け、オンラインで端末購入や料金プランの相談を受ける「スマホ購入アドバイザー」というサービスを21年11月から展開している。こちらはドコモ直営で始めたが、22年後半から販売代理店も参画している。スマホ購入アドバイザーで得た知見を投入して今回のサービスを構築したようだ。
「コロナ禍でショップに来店することが難しい状況があったので、(スマホ購入アドバイザーで)オンラインでお客さまのご相談に乗るということをやっていました。代理店さんには接客にご協力いただく形でやっています。店舗削減でスタッフをオンラインに回すというよりは、来店からオンラインにシフトしているお客さまの要望に応え、ドコモショップスタッフのリソースもしっかり活用していこうという狙い。この施策によってドコモショップの削減が進むとか、そういうことではないとわれわれは思っている」(岡氏)
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