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どん兵衛「具材だけ」なぜ販売? 「具なし」カップ麺も話題 ニーズはどこに進化する即席麵(2/2 ページ)

日清食品が人気の「どん兵衛」シリーズから、具材の油揚げと天ぷらを単品で発売し、話題を呼んでいる。かねて具材だけ「別売りしてほしい」との要望が多かったといい、商品化に踏み切った。「具材だけ」が登場したかと思えば、他社では「具なし」のカップ麺も人気を博しているという。どのようなニーズがあるのだろうか。

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「具なし」カップ麺も話題

 「具だけ」が話題になる一方で、「具なし」が受ける商品もある。明星食品が2022年9月に発売したカップ麺「明星 すうどんでっせ」「かけそばでっせ」「かけラーでっせ 醤油ラーメン」だ。

 「めんとつゆだけの真剣勝負!」との「商品キャッチコピー」を掲げ、希望小売価格は118円。好評を受け、2月からは新商品「かけラーでっせ 塩ラーメン」の販売を始めた。

 「でっせ」シリーズは実は、2015年まで販売されていたものを復活させた商品。なぜ再販に至ったのか。

「すうどんでっせ」(左)と「かけそばでっせ」(提供:明星食品)

 担当者は「さまざまなものが値上がりしている状況で、ユーザーの生活防衛意識が高止まりしており、バリュープライス商品の需要はさらに高まると考えました」と説明する。

 日本即席食品工業協会が2022年に全国3000人を対象に実施した調査によると、カップ麺を購入する際に重視することは、「価格」(65.1%)、「スープ」(59.4%)、「麺」(51.3%)が上位3項目に挙がった。消費者が価格を何よりも意識している様子がうかがえる。

 一方で、価格以外にも「具なし」が支持される要素があると担当者は指摘する。「シンプルな麺とスープだけの構成のため、おにぎりや家庭の惣菜などと合わせてアレンジして楽しんでいただけていると思います」

「かけラーでっせ 醤油ラーメン」(左)と「かけラーでっせ 塩ラーメン」(提供:明星食品)

 「具だけ」も「具なし」も「自由なアレンジや組み合わせを楽しみたい」という消費者の需要に応えた商品となっており、人気を博しているようだ。

 世界初とされるインスタントラーメン「チキンラーメン」が日本で売り出されてから、はや65年。時代と消費者のニーズに合わせ、今も進化を続けている。


日清食品が紹介する天ぷらを使ったアレンジ例「天丼の卵とじ」(提供:日清食品)
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