「Disney+」が重視する「最高のストーリーテリング」とは アニメ責任者に聞く:日本アニメに注力(1/2 ページ)
ディズニープラスがAnimeJapan 2023に初出展した。ディズニーが一般消費者向けのAnimeJapan 2023に出展し、日本アニメに注力する狙いは。「最高のストーリーテリング」とは。ディズニープラスのアニメーション責任者、八幡拓人さんに聞いた。
2014年から毎年3月下旬に東京ビッグサイトで開催される総合アニメイベント「AnimeJapan(アニメジャパン)」。3月25日から28日にかけて、10回目となる「AnimeJapan 2023」が開催された。国内ではゲームファンや業界人が集まる「東京ゲームショウ」と双璧をなすイベントで、土日に開かれる一般来場者向け展示の来場者数は15万人を超える。
世界的に見ても、毎年7月に米ロサンゼルスで開かれる「Anime Expo(アニメエキスポ)」や、同じく7月にフランス・パリで開かれる「Japan Expo(ジャパンエキスポ)」と並び、AnimeJapanは世界を代表するアニメコンベンションイベントだ。
AnimeJapan 2023の目玉の一つが、ディズニープラスの初出展だ。ブースではディズニープラス「スター」で配信中、配信予定の『東京リベンジャーズ』『PHOENIX: EDEN17』『天国大魔境』といった日本アニメ作品を展示した。ブース内にステージも設置し、声優を招いたトークイベントも開催。女性を中心に大勢のファンで賑わった。
定額制動画配信では熾烈(しれつ)な競争が続く。GEM Partnersの調査によると、22年の国内シェアは、Netflixがトップ(22.3%、前年比-0.8ポイント)。2位にU-NEXT、3位にPrime Video(11.8%、前年比-0.2ポイント)、4位にDAZNが続き、ディズニープラスは前年比から3.4ポイント伸ばしたものの、5位に位置している状況だ。
そうした中、ディズニーが一般消費者向けのAnimeJapan 2023に出展し、日本アニメに注力する狙いは何か。ディズニープラスのアニメーション責任者、八幡拓人さんに聞いた。
八幡拓人(やわた たくと) ウォルト・ディズニー・ジャパンのアニメーション責任者。エイベックス・ピクチャーズ、ワーナー ブラザース ジャパンでアニメ作品の宣伝、企画プロデューサーなどの経験を経て、2021年9月にウォルト・ディズニー・ジャパンに入社。ディズニープラスではオリジナル コンテンツ部門内のアニメ作品制作・調達などを統括している
日本アニメの独占配信を訴求
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