酔って駅員に暴行 札幌・地下鉄の休憩スペース一部閉鎖 迷惑行為どう防ぐ?:苦渋の選択(1/3 ページ)
迷惑行為が原因で、公共スペースが閉鎖に追い込まれた。札幌市は地下鉄「大通駅」にある休憩スペースで、飲酒し大声で騒ぐなどの迷惑行為が立て続けに起きているとして、4月4日からスペースの一部を閉鎖した。制止した駅員に暴行するケースもあったという。こうした迷惑行為はなぜなくならないのか。有効な防止策はあるのだろうか。
迷惑行為が原因で、公共スペースが閉鎖に追い込まれた。札幌市は地下鉄「大通駅」にある休憩スペースで、飲酒し大声で騒ぐなどの迷惑行為が立て続けに起きているとして、4月4日からスペースの一部を閉鎖した。制止した駅員に暴行するケースもあったという。こうした迷惑行為はなぜなくならないのか。有効な防止策はあるのだろうか。
「できる限りの対策を取ってきましたが迷惑行為が一向に減らず、閉鎖という苦渋の選択に至りました」
こう話すのは札幌市交通局の加藤正美・運輸課長だ。
一部が閉鎖されたのは、地下鉄南北線大通駅コンコースの「大通交流拠点地下広場」。休憩や待ち合わせができるスペースとして南側、北側の2エリアにテーブルやいすを設置している。今回、南側エリアのスペースが閉鎖された。
駅員への暴行が閉鎖の決め手に
原因となった迷惑行為が目立ち始めたのは2022年末ごろから。飲酒や喫煙、言い争い、通行人への声掛けなどが発生した。迷惑行為に及ぶ人は主に40〜70代の飲酒した人や、20代前後の若者だったという。
市によると、今年1月に飲酒し大声を上げた人物が、制止に入った駅員を暴行。110番通報し現行犯逮捕された事案が発生し、これが今回の一部閉鎖に至る大きな要因になったという。このほかにも、昨年12月から今年3月にかけて市が110番通報した事案は計43件、駅員が直接注意した件数は計200件に上った。
周辺には「駅構内における禁止事項」を記したポスターを掲載。大声や、他の人への迷惑となる行為、係員の職務遂行を妨げる行為などをしないよう注意喚起を続けていたが、効果はなかったという。
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