金髪やグリーン、レッドも スタバ、髪色ルール緩和から2年 職場に起きた変化とは?:自己表現、より多彩に(1/2 ページ)
コーヒーチェーン大手のスターバックスが、従業員の髪色や服装ルールを大幅に緩和してから約2年が経過した。これまでは黒や暗い茶色などに指定されていたヘアカラーの選択肢を大幅に増やし、デニムや一部帽子も着用できるようにするなど、従業員の多様な自己表現を広く認める方向に舵を切った。この間、職場環境や従業員の心境に、どのような変化がもたらされたのか。
コーヒーチェーン大手のスターバックスが、従業員の髪色や服装ルールを大幅に緩和してから約2年が経過した。これまでは黒や暗い茶色などに指定されていたヘアカラーの選択肢を大幅に増やし、デニムや一部帽子も着用できるようにするなど、従業員の多様な自己表現を広く認める方向に舵を切った。この間、職場環境や従業員の心境に、どのような変化がもたらされたのか。
「メロンのフラペチーノが発売されたら緑に、苺のフラペチーノが発売されたらピンクに髪色を染めるなど、さまざまな楽しみ方をするパートナー(従業員)がいます」(広報担当者)
米シアトル発祥のスターバックスが日本に進出したのは1996年。それから25年を迎えた2021年8月、「これまで以上に店舗で働くパートナーの多様性を尊重したい」との思いから、初めてドレスコードを改定し、髪色や服装ルールを大幅に緩和。より日常の自分に近い自然な振る舞いでの接客ができるようになった。
事前に約25店舗でトライアル実施を進め、ストアマネージャー(店長)300人や来店客の反応を分析。ストアマネージャーからは賛成の声が多数を占めたほか、来店客からも「親しみやすい」「スタバらしく、違和感がなくてドレスコードの改定に気付かないほど」――といった声が寄せられ、全店舗での導入に至った。
髪色ルールで働くことを諦めていたが……
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