だから「音声メディア」の勢いが止まらない 5つの要因を分析:人恋しさが増した(4/4 ページ)
音声メディアへの期待、需要がますます高まっている。なぜ今、音声メディアが流行するのか。5つの要因を分析した。
パーソナリティにとっても魅力
音声メディアは、パーソナリティにとっても使いやすいツールであることもまた魅力である。テレビや動画とは違い、画面に自分の姿が映ることがないため、発信に際して髪型や服装を気にする必要がないのは大きなメリットである。また、始終目線を原稿に落としてそれを読んでいたとしても、視聴者には分からない。そのため、人前に出たり発言したりすることが苦手な人でも、音声メディアなら挑戦しやすい。
それに加え、音声コンテンツは、動画ツールに比べると収録後の編集が簡単である。前述のようなビジュアルへの配慮などの事前準備、サムネイルの作成という編集後の作業が必要ない音声メディアは、発信する側にとっても、始めやすく、かつ続けやすいといえる。最近では「毎朝7時に配信」など配信時間を決めることで、リスナーの”聴く習慣”を作るパーソナリティも増えてきている。
このように、音声メディアは発信する側/聞く側の両方にとって、その手軽さゆえに継続しやすいという点が人気を伸ばし続けている理由なのだろう。
刻一刻と過ぎていく、限られた時間の中で生きる私たちは、読書、学習、スポーツ、買い物、旅行、家族との時間、友人との時間など、さまざまな選択肢の中から、日々優先順位をつけ、投下時間を決めていかなければならない。
大量にある情報の中から、必要なものを選び、効率的にインプットすることが重要なのだ。それはまるで、情報という海の上をうまく波乗りするように。つまり、情報に流されるのではなく、自ら「波に乗って」目的地に到達することが大切である。そのようなニーズに応えられる音声メディアは、今後もますます人々の支持を得て、盛り上がっていくことが予想される。
著者プロフィール:小澤美佳
2008年に株式会社リクルートへ入社。10年間、HR一筋。中途採用領域の代理店営業、営業マネージャーを経て、リクナビ副編集長として数多くの大学で、キャリア・就職支援の講演を実施。採用、評価、育成、組織風土醸成など幅広くHR業務に従事。 2018年、中米ベリーズへ移住し、現地で観光業の会社を起業。 2019年、ニットに入社し、営業・人事を経験後、広報部署の立ち上げ。2021年はテレワーク先駆者百選の総務大臣賞やTOKYOテレワークアワードなど数々の受賞を実現。オンラインファシリテーターとしても尽力。2022年には産休・育休を取得し、8月に出産。2023年4月に復帰。
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