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長野の老舗葬儀屋は、なぜ社長交代でDXに成功したのかレガシー産業とDX(2/4 ページ)

DXが後れているといわれるレガシー産業でも、トップが現状に危機感を持つ企業は業務効率化や働き方改善を積極的に推進している。長野の老舗葬儀屋の例を紹介しよう。

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顧客情報や売上情報などを「kintone」に集約

 まず行ったのが、情報管理のデジタル化だ。これまで紙で管理していた顧客情報や売上情報などはサイボウズの業務アプリ構築ツール「kintone(キントーン)」に集約。業務に必要な情報は全てクラウド上で管理したことで、いつ葬儀の依頼が入っても最新の情報を確認できるようにした。


kintone(出典:公式サイト)

 これまで電話とFAXがメインだったコミュニケーションは、ビジネスチャットツール「Chatwork(チャットワーク)」に移行した。社内の情報共有はもちろん、取引先やパートナーとのやりとりにもチャットワークを使い、情報共有におけるスピードと質の向上につながった。


チャットワーク(出典:公式サイト)

 加えて、チャットワークで遺影写真を簡単に共有できるようになったことで、顧客に対し、写真の加工パターンを複数提示できるなど、サービスの提案の幅も広がった。

 また、各SaaSを連携できるツールを導入したことで、業務の自動化も実現。葬儀の申し込みを受けたオペレーターが顧客情報や葬儀の詳細をフォームに入力するだけで、チャットワークやkintoneなどにその情報が自動反映されるため、受電から情報共有とデータベース化までのタイムラグがなくなった。現場の社員も便利さを実感し、モチベーションアップにもつながっているという。この葬儀屋は、その後も各種SaaSの導入と業務自動化を進めている。

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