川崎市の「ビッグモーター」店舗、街路樹を無断伐採 市長「倫理観ない」と怒り:損害賠償請求を検討
ビッグモーターが故意に公道上の街路樹に除草剤を散布していた問題を巡り、神奈川県川崎市は、市が管理する道路上の街路樹をビッグモーター側が無断で伐採していたと発表。市は損害賠償請求も視野に入れる方針。
ビッグモーターが故意に公道上の街路樹に除草剤を散布していた問題で、神奈川県川崎市は、市が管理する道路上の街路樹をビッグモーター側が無断で伐採していたと発表した。市が同社に問い合わせ、事実関係を認めたという。福田紀彦市長は記者会見で「被害届を出し、しっかりと損害賠償も含めて求めていきたい」と話している。
ビッグモーターは川崎市内に3店舗あり、このうち2店舗が市が管理する道路に面している。被害が発覚したのは「ビッグモーター川崎店」。福田市長によると、オオムラサキツツジ6株がビッグモーターの社員によって伐採されていたという。別の「東名川崎インター店」前の樹木も枯れていたため、2018年に市が伐採したが、「(一連の問題との)因果関係は分かっていない」(福田市長)としている。
市長「非常に腹立たしい」
無断伐採について、福田市長は「正直信じられない」と話す。「街路樹を勝手に切るという想定すらしていないことをやったというのは、基本の倫理観すらないということ。驚きとともに非常に腹立たしい限り。市民の財産を傷つけたということは非常に大きい」と怒りを込めた。
現時点で、市はビッグモーター側から電話での報告のみ受けており、伐採理由などの詳細について文書での正式な回答を求めている。現場の土壌調査も併せて行う方針だ。
一連の問題については、ビッグモーターの兼重宏行前社長は7月25日の記者会見で「環境整備の一環」と発言したが、その後、同社が「複数店舗において、過去に店舗で清掃活動の際に使用した除草剤などによる影響により、街路樹や植え込みが枯れた可能性が高いことが判明した」と公表。自社店舗が除草剤を散布していたことを認めている。
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